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リピ曲について語りたい NO.3『きゅうくらりん』いよわ feat.可不

お久しぶりです、しかりです🌿

今回は、個人的にリピが止まらない、留まることをしらない楽曲について語る企画第三弾!
第一弾ではkpop、第二弾ではアニソンを紹介しまして、今回は初のボカロ曲です。

かくいう私は小中学生のとき(カゲプロとかが全盛期だった頃)にボカロにめちゃくちゃハマり、そこからもなんとなく流行りの曲を聴いたり好きなボカロPさんの曲を漁ったりする日々を送っていました。

そんな中出会ったのが、今回ご紹介する楽曲『きゅうくらりん』です。

多分この曲は流行曲の類に入るレベルでSNSなどでもよく聴く曲だと思いますが、この曲自体の中毒性はもちろん、その背景にある制作秘話などを知ったときに、より沼にハマることになり、現在進行形で沈み続けています。

というわけで今回は、『きゅうくらりん』とそれに関するアレコレについて語っていきます!


まず私がこの曲を知ったのは、YouTubeでとある芸人さんの音MADに使われていたのを見たのがきっかけです。流行曲と言われつつも、私自身はその動画を見るまでこの曲をちゃんと聴いたことがなくて…
で、その動画のコメント欄をなんとなく見ていたら、『きゅうくらりん』という曲がとあるゲーム作品の登場人物をモチーフにした楽曲だ、という考察を含んだコメントを目にしました。

私自身はそのゲームのことを知っていて、実況動画で見たことがあったため、「あのゲームがモチーフに…!?」というところから、この『きゅうくらりん』に興味を持ちました。

そんなこんなでやっとのことで原曲を聴くことになったのですが、聴いてみたらなるほど歌詞が確かに某キャラクターを連想させる。
で、原曲のMVのトレス?で元ネタとなったキャラクターで作られた動画を観た時に、「これはあのゲームがモチーフでも違和感がない」と私の心の中に不思議な確信が湧きました。
(ただ、私が調べた限り作者のいよわさんがちゃんとモチーフ元に言及したことはなさそうですかね…?あくまでも考察の範疇という感じかもしれませんので、今回はそこについてあまり深堀りや断言はしないでおきます)

そんなこんなでわたしはきゅうくらりんの沼にハマったのですが、この曲は簡単に言ってしまえば病んでる女の子の不安定な心情を歌った曲。初めは可愛らしい曲なのかな?と思いきや、曲が進むにつれ、少しずつ不穏な雰囲気が歌詞やメロディー、伴奏から漂ってきます。

MV自体も実に不思議な映像になってまして、特にMV全体に現れるこの曲の主人公である女の子残像がいくつも重なる描写や、間奏や2番初めに映るベッドに横たわる女の子のシーン。先入観ゼロで見たら「?」となりそうなシーンですが、前述の作品を知っている人間からすると「ああ、なるほどね確かにね」となるわけです。

で、歌詞に関してもこれは言えることで、一番では鳴りを潜めていた不穏さや、そこはかとなく不安な空気感が伝わってくるようになってきます。

喜びより 安堵が先に来ちゃった
思い出 西日越し
うつるこまかなヒビが
こんなにも恐ろしい

https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/49308.amp

これは二番のサビ前の歌詞ですが、「恐ろしい」というあからさまな『恐怖心』や『不安』を表したワードがここで現れます。
ここからサビに繋がるわけなんですが、そのサビでも不穏さは帯を引きながら曲が進んでいきます。

ああ あなたが知ってしまう
ああ 取り繕っていたいな
ちゃんと笑えなきゃね 大切が壊れちゃうから
幸せな明日を願うけど 底なしの孤独をどうしよう
もう うめき声しか出ない
わたし ぎゅうぐらりん

同上

「底なしの孤独」「うめき声」と、普通の恋愛ソングでは到底見ることのないワードが立て続けに歌われ、二番のサビは「わたし ぎゅうぐらりん」で締め括られるわけですが、この「ぎゅうぐらりん」は一番のサビではタイトルにもなっている「きゅうくらりん」というワードで歌われており、一番よりさらに苦しそうな擬音になっています。

私個人としては、これは「精神的に胸が締め付けられる感覚がそれまでより強くなった」という意味と、「実際に自分を締め付ける物理的な何か」という二つの意味で、この曲の主人公の息苦しさが強くなっているということを表してるのではないかと考察しています。

また、これは少し曲からは横道に逸れますが、前述した通りこの曲のモチーフとなった作品及びそのキャラクターに当てはめると、この後のCメロからラスサビにかけては特にこのキャラクターをモチーフにしたと思わざるを得ないくらい、心理描写や世界観が具体的になっていきます。何の先入観もなしに聴いていると「?」とならなくもないと思いますが、もしこのキャラクターを元ネタとして考えて置き換えてみると、それまで深い理解が難しかった部分のパーツがハマるような感じがします(あくまでも私の感覚ですが…)。

そしてこの曲の最後の歌詞でリスナーはその歌詞の真意を考えなければならないのですが、これがまた歌詞の韻を踏みつつ綺麗に着地しているのが鳥肌モノです。初めて聴いた時は思わず「おお…」と空を仰ぎました。

個人的には、何かの作品や実在の人物をモチーフにした(と思われる)曲が凄い好きなんです。その人や作品に関する新たな表現や見方を知れて、解釈の幅や世界観そのものが広がるような気がするし、何より私にとって音楽はその世界観に浸るための大切な手段なので、この曲のように何かを思い出させてくれたり、新たに解釈を広げてくれる曲は本当に聴いてて楽しいな…とつくづく思います。


ということで今回は『きゅうくらりん』について書いてきました。
ボカロだからこそできる中毒性のあるメロディーと、素敵な世界観を投影した歌詞が頭から離れない一曲。ただ可愛いだけじゃない奥深さも相まってリピが止まらない曲です!

というわけで今回はここまで!
読んでいただきありがとうございました!

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