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なぜ僕は神田明神で革財布を買ったのか?

いろんな取り留めもない感情が渦巻いていた。

モノを買う意思決定をした僕の、セルフ観察日記。

少し前に、(コワーキングスペースではない)仕事で、東京の神田明神近くにまで行きました。

東京に住んでいた頃、神田明神にはたぶん行ったことがあるのだろうけれど、境内の様子がどうだったかなど、どうにも記憶がない。

縁結びや商売繁盛を祈願して訪れる人が後を絶たない場所。そんな一般常識は持っています。しかし今の僕にとって神田明神は、

「『神田』にかけてなのかどうか知らないけど、ビジネス書作家・神田昌典さんがちょくちょくイベントや講演をしている場所」という認識(笑)。神田昌典さんの本、よく読むので。

というわけで境内へゴー。

さすが東京都内の一等地、境内には「文化交流館」と題してショップがあります。

ご朱印帳などの定番はもちろん、小物雑貨からお菓子にいたるまで、神田明神の名を冠したグッズが販売されています。

この日、東京都内の気温は35℃。地球は沸騰しているのではと疑うほどの猛暑です。

「しばらくショップを回りながら涼もう」なんて思って見て回っていると、僕の目に飛び込んできたのが、鈍く黒光りしている革の長財布でした。

結論からいうと、はい。これ、買うことになります。

お値段は15,000円。ブランドものの長財布に比べると、ずっと手に取りやすい価格です。

神田明神の渦を巻くような紋が、隅っこにポツンとあるだけ。財布に詳しいわけではありませんが、神社としての主張をしすぎることなく、シンプルにプロダクトとして美しい。

手に取ってみるとほどよくずっしりした重みがあり、牛革の黒とジップの金色とのコントラストも素敵。財布を開けてみれば、赤い裏地が飛び込んできて目が覚めるよう。

この裏地の赤がいいのよ

こんな長財布が欲しかった…!

でもでも僕、あまり衝動買いってしないんです(笑)。あなたも経験があるかもしれませんが、

「ちょっと待て。ここでこれを買わなくても、もっといいモノとの出会いがあるかも」

なんて思ってしまうんですよねえww。

そんなわけで、ひと息ついて頭を整理するために、ショップ内に併設されているカフェへ。神田明神、至れり尽くせりです。

愛用のMacBook Airを開き、アイスの抹茶ミルクを飲みながらメールを返したりしていても、やはり上の空。

商売繁盛の総本山みたいな場所が、ここ限定で販売している財布だよ〜。
普通にプロダクトとして素敵じゃん。
「それどこの財布?」って言われたいじゃん。

こんな煩悩が頭の中を駆け巡ります。

そして僕が次にどんな行動を取るか、もうお分かりでしょう。レビューです。レビューを見ようとします。

しかし…なんとない! 検索エンジンには誰かのレビューが表示されず。InstagramとTwitterでもキーワードを打ち込んで探してみますが、ありません。

不安になるどころか、ひねくれた僕は

誰も持っていないものを持っている自分、いい

なんて思っちゃんですよね(笑)。

そんなわけで、氷が溶けて薄味になってしまった抹茶ミルクを飲み干し、一路ショップへ戻り、一目散にレジに持って行きました。

神田明神謹製の長財布。

小一時間ばかり買うかどうか迷ったけれど、やっぱいいよ。これ。それにオレ、この機を逃したらいつ神田明神に来られるか分からないし。

神田昌典さんは購買の意思決定には「緊急性が必要」とよくおっしゃっています。このときの自分がまさにそれよね。

帰りの空港の中で、そそくさと新旧の財布の中身を入れ替えました。

おみやげから“普段使いの自分の財布”になったことに、改めてうっとりしました(笑)。

マーケティングを知るには、自分がモノを買ったときの感情の動きを思い出せ。

お世話になっている方からよく聞く言葉です。

改めてその通りだと、我が身を持って知りました。

おしまい


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