自分史的なクリッピング史料

読書好きとは言え、子供たちに(勝手に)読んでもらいたいという本を厳選して繋いでいきたいと思っている。今は特に再読しようと思っている本を改めて自分の所見を過去と比較してみて、やっぱりいいなぁという本を残したい。既読本の再読と新読を並行させている為、読書スピードはあがらない。そんな時スマホのアプリ内広告で速読の広告が出てくると、ついつい気になってしまうけど、どうやらその広告を見る限り自分には到底無理ではないかという先入観が益々強まっていく。簡単な読書ノートはアプリで記入しているけど、何せ厳選していきたいと思うので、簡単な読書ノートでは満足がいかないとういらだちもある。何せ子供たちはデジタルネイティブ世代だから現物は別として、少なくともその選書の背景となる記録はデジタル化なのか?

今後の態度として、やはりデジタルとどう向き合うかが大きなテーマだと思う。デジタルを利活用することで、どれだけ自分の人生を充足できるのだろうか?と考え続けている。

2023年3月7日 朝日 オピニオン(確か?) 
AI作れずとも使い方を 野口竜司さん ELYZA取締役
DXは道具 学ぶ習慣こそ 中村良さん プログラミングスクール代表

野口さんの専門はAIの活用と冒頭で。自身ではプログラミングはやらないけど、いかにデジタルを使い切るかを課題として位置づけていらっしゃる。
野口さんの著書『文系AI人材になる』がヒット作となり自分も文系人間として読んだ。技術ばかり素晴らしくてもそれを使いこなす人がいなければ宝の持ち腐れになる。MSのエクセルも相当な多機能にも拘わらず、強く関心のない人はせいぜい作表する程度。時々関数を使ったりして作表するとそれが素晴らしいとおだてられたりする程度。

野口さんは今ではAIが非常に強力な生成力を持つ「知的生産革命」が起こっていると指摘されている。なにせChat GPTではテキストで指示すれば、文字やコードまで作り出してくれるのだからと。そこで、AIへのディレクションとアウトプットの取捨選択、そしてその組み合わせを考える能力が問われることになる。文系理系を隔てていたプログラミングという領域はなくなるということは差がなくなるということ。結局作る側の仕事はなくなることはないけど、多くの人はそれを使う側。例えば野口さんも研修で教えることも多いそうだけど、要はどんなデータが必要で、どんなツールを使って、どの程度の精度の内容を求めるのか、といういたって基本的な流れを提示されているので、ツール類は日々進化しているところがキーだろうか。

研修を実施すると、未だやらされ感にあふれている人もいることに危機感を覚えるとおっしゃっている。でも先陣を切った人たちを見て自分もという学習意欲の喚起を期待されているらしい。仮に作る側にならないとしても相応の基礎知識をベースにコミュニケーションが成立するぐらいのレベルを保持することが求められる筈だと。何せデジタルネイティブ世代にとってはそれほどハードルは高くないのかもしれないし。

次に中村さんは、少子高齢化・働き手の減少、生産性の向上という観点からはIT技術を駆使してこれを賄うしかないという見立て。機械でできることは機械に、人でしかできないことは人に、という棲み分けを当然うたっていらっしゃる。自身が運営するプログラミングスクールは熊本県八代市や北海道江別市など全国8カ所の拠点で教えているという。敢えて人口減少エリアを選んでいる理由は、より鮮明に生産性が求められているという実態があるからと。DXの進展に乗り遅れる地方の企業が窮地に追い込まれることを回避したいという気持ちも。

もうすぐそこまで誰でもコンピューターを利活用する時代は到来している。スマホの利活用をみれば明らかかもしれない。結局、コンピューターを利活用する時間を制して、自分の時間全体を管理することで、リスキリングの余裕を確保していくことで生産性は上がっていくのではという論考だろうか。

エストニアではシニアの80%以上がスマホなどを活用してデジタルサービスを使いこなしている。身内の利活用得意な人に聞いて覚えてそして便利さを共有していくという共助の仕組みが確立している様子で、そうした光景は日本にも必要になるという。自分もついついわからないと息子たちに「どうするんだっけ?」と聞いて解決することが多いけど、少なくとも教えてくれるというよりは、ぱぱっと「ほいできたよ」で終わることが多いので、結局ネットで再確認することが多い。それでもわからないことも多い。

日本の社会人の平均勉強時間は5、6分と言われているとも。発言もしない会議に多くの参加者が参集して、結局無駄な時間を費消する人たちが多すぎることが原因なのだろうかとも。本質は業務改革。それを理解していない人が余りにも多いという現実。学ぶ習慣を徹底的に身につけ、課題に直面した時にツール類を駆使してその解決を図るという姿勢が求められると。そうした課題抽出そして具体的な解決策の探求ということこそ人に求められる機能だとおっしゃっています。

お二人のご意見というのは、今では至極当たり前に耳にする内容かもしれない。でもどちらかと言えば、それは若者任せでいいはずもないというリマインドの意味でこの記事を読んだ。今年早々に漸くマイナンバー保険証に移行させたけど、こうして一つ一つデジタルシフトは起こっていくだろうと思い最低限、ボトムラインというのをつかんでおきたい。そういう意味で野口悠紀雄さんの著書もよく読んでいるけど、あの方の論考というのは高齢者の鏡的な存在だといつも勝手に目標にしている毎日。

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