東洋医学と食生活④

東洋医学と食生活④


男は陽・女は陰と区別されるのは自然の理であって、人は動物で陽・植物は陰、男性ホルモンは陽・女性ホルモンは陰とされております。

したがって人は、男性・陽の陽、女性・陽の陰になります。

陰には陽が吸着される天性の性質があり、女性ホルモンのパイ電子が体内で異常増加すると発癌に進展します。

パイ電子とは二重結合の電子で、マイナスが異常に強く、悪玉カルシウム等を引きつけて細胞を異常発育させると、癌と呼ばれる症状になります。

癌はウイルスや細菌が原因でなく、現代西洋医学では遺伝の問題として研究されておりますが、東洋医学では癌は自然現象の一つの陰傾向に原因ありとしており、この為にも陰性に傾く食生活に警告しております。

陽にするには料理方法を工夫して下さい。

水分を少なくする・熱を加える・圧力を加える・暖めて食する事により、陽性食品として食べる事が出来ます。

炒める・煮焼きして熱を加える・酢を加える等、根菜類は陽に近い物でも、蓮根・大根・人参・牛蒡等をじっくり煮込むと更に体を温める食品なり、冷え性の女性の身体に最適です。

ハーブは元々野生厳しい自然環境の中でじっくりと育ち、お茶にすると陰の陽として身体を暖めてくれます。

長期の栽培を要する朝鮮人参は、栽培した土地に再度生産する事が出来ないと云う程土地のミネラルを吸収するとか、陰の極陽として珍重されております。

三大栄養分の蛋白質は陽性で、米や豆等の穀物や動物性蛋白として肉・卵に豊富に含まれ、カルシウムと作用してアミノ酸を造っております。

体外で造ったアミノ酸は全てが無効で、自分の体内で精製した物だけがアミノ酸として成育に作用しております。

しかし過食は腸内でガスや毒素を発し、腸内細菌の質を悪くし便秘の元となりますので、繊維質の食物を摂る必要があります。

人の成長期は胃酸のペプシンが多く、蛋白質の分解・吸収が良くなっておりますが、高齢になるとペプシンの分泌が少なくなり繊維質の食品を必要となります。

肉類・乳製品・魚・貝類・海藻等を万遍なく摂って下さい。

三大栄養分の脂肪は、グルメの近年は摂取過剰に成り勝ちです。

飽和脂肪は陰性に傾き、海の動物の脂は不飽和脂肪で陽性に傾き、血流を促進して体を温めます。

陸の動物の脂は陰性が多く冷えの原因となり、植物の油は不飽和脂肪で陽性に傾きます。

脂質は脂肪分ばかりでなく、炭水化物や砂糖を食べても脂肪に転換されます。

陰性ですので、循環器系の病には注意が必要です。

三大栄養分の炭水化物は糖質に代表されますが、白砂糖の直ぐ吸収される極陰の二糖類と穀類の持つ中庸の糖味があり、中庸の糖味は食しても体の陰陽が変わる事はありません。

穀物の糖味は中庸の優れた栄養素です。

良く噛んで唾液を混ぜて糖分を引き出して下さい。

食物繊維は栄養もなく無駄な物と考えられてきましたが、腸の働きに欠かせない重要なものとして見直されて来ました。

穀類・豆類・海草類・野菜に多く含まれていて、中庸の性質を持ち、不足になると便秘を起こし易くなり、血液が汚れて血液環境の悪い体質になります。

韓国ではお産後にワカメのスープを飲ませる習慣があると云いますが、オ血(オの字はヤマイダレに於)を予防し便通を整えるには有効で、キノコや海藻・色の濃い野菜を摂るとを勧めます。

ミネラルの無機質は身体の構成成分であり、生理機能の調整作用をもっております。

ナトリウムは陽性、カリウムは陰性ミネラルの代表になります、

カルシウムは骨に一億・体液に一万・細胞に一個存在して、骨や歯を始め身体全体の構成物質であり、同時に生理機能の中心を担っております。

常磁性とアルカリ性の性質を保有し、人体を磁化して自然環境に順応させ、体内の電磁気現象の源を成しております。

筋肉や血管にあっては、常に体液のアルカリ性を保ち酸化を防止しておりますが、古くなったイオン化カルシウムは、組織等に沈着してオ血現象の元となっております。

蛋白質と作用して各種アミノ酸や酸化還元酵素・移転酵素・仮睡分解酵素・脱離酵素・異性化酵素・合成酵素等の酵素をカルシウム結合タンパク質から精製し、酵素やビタミン群、ホルモンの円滑に作用させており、免疫の中心を成しております。

高齢者や更年期後の女性は特に不足となり、癌や慢性病、難病の原因に成っております。

注意しなければならないのは、アミノ酸やビタミン類は自然に多く存在しても、生物を直接摂取して自分の体内で精製しなければ作用はしません。

アミノ酸のヒアルロン酸やコラーゲン・コンドロイチンやビタミン類は、一度生物から取り出すと体に入れても作用はしませんので、直接食べる必要があります。

数多くのビタミン等を引き出して滋養剤にしたりしておりますが、体内に入れば消化器は異物として消化解毒してしまいまい効果は有りません。

はカルシウムと同様に骨や歯を造り、血液中の酸やアルカリ性の中和、糖質の代謝促進に作用しております。

自然界に多く存在し、改めて補給の必要がありません。

は血液や組織中の酸素の運搬を担う大切な要素で、不足の場合は貧血を起こし疲れ易い、レバー・卵黄・黄粉・煮干し・海苔やヒジキ・昆布等海藻・魚・サザエやカキ・鮑等貝類・プラム・梅干等に多く含まれております。

ナトリウムは筋肉や神経の興奮を抑制し、組織液の浸透圧を一定に調節し、体液の酸とアルカリ平衡に関与する作用有りと言われております。

不足の場合は眩暈や失神・脱力倦怠等を起こし慢性化すると消化液の分泌が悪くなり、食欲不振・精神的に不安定となります。

食塩・味噌・醤油・煮魚やハム等に多く含まれ,過剰摂取が循環器の病の原因となっております。

理想的なのは、一日五グラムから十グラムが適当といわれております。

カリウムは心臓や筋肉の機能を調節し、細胞の浸透圧を一定に保つ作用を持ちます。

不足すると筋力低下、腸の運動麻痺、膀胱の麻痺・腸閉鎖・膀胱拡張や知覚神経・反射力の低下を生じます。

主として野菜に多く含まれ、肉食への傾きは注意を要します。

マグネシウムは穀物に多くカルシウム類似の作用をしますが、日本人の場合は食の関係からか多過ぎていて、改めて特段の摂取する必要がありません。

極微量元素類も必要ですが、偏食しない限り気にする必要はありません。

食物の成分の陰陽の関係は以上概略を纏めてみましたが、間違った宣伝や商売用のコマーシャルがテレビ等に流れ疑心暗鬼に成りがちですが、人は自然界の知者であるべきです。

高齢者はカルシウムの不足から、諸問題を生じさせております。

病気は元より、精神的にも思考的にも影響を生じております。

食の大半はカルシウムと蛋白質にあります。

酸素や水素等は呼吸で自然界より不作為に得ておりますが、カルシウムや蛋白質は、積極的に自然界の生物より摂取しなければなりません。

カルシウムの星で命を全うするには、自然界の生物から如何にしてカルシウムを得るかに有ります。

カルシウムには摂り過ぎはなく、元気若返りの元とお考え下さい。


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