再放送 ひとりそたぶ648 流行(3回目)
今年のネタ
ではご覧下さい。
嵐ヶ丘
お漫才/高級路線で勝負ですわよ
香乃子:こちらが立華お嬢様、私がメイドの香乃子。二人合わせて嵐ヶ丘と申します。何卒御贔屓の程宜しくお願い申し上げます。
立華:最近では高級食パンなる食べ物屋さんが流行っているそうですわね。
香乃子:残念ながらタピオカ屋さん共々数が減少する傾向にあります。
立華:そうでしたの……。折角だからわたくしもビジネスチャンスとして乗り込もうと思っていたのですが……。
香乃子:無謀が過ぎますよ。流行りに乗っかって潰れたお店は数知れずありますから。しかし何故高級食パンなのでしょう?
立華:「こんなのは高級食パンではございませんわ!!わたくしが本物の高級品を庶民の方々に見せ付けて差し上げましょう!!」と思いまして。
香乃子:何という山岡的思考。確かに高級食パンの何処が高級なんだという感じは拭い切れませんが。
立華:店名も考えていますわ。「わたくしの食パンがこんなに美味しいはずがない」と。
香乃子:ラノベのパクリ云々は他のお店も大体そうだからさて置くとしても、ご自分で味を疑わないで下さいよ。
立華:最初にハードルを下げておけば自ずと評価が上がるモノですわ。
香乃子:スタート地点に辿り着いてない地点で問題大アリですよ。
立華:でやはり一番の重点は価格ですわね。巷だと一斤僅か800円程度と激安ですから差別化を図りましょう。
香乃子:今大勢の庶民の方を敵に回しましたね。普通の食パンの5倍程の価格ですからね。
立華:ズバリ!!5000円ですわ!!
香乃子:随分と強気な価格設定ですね。本物の高級品の名に恥じないですね。
立華:5斤で5000円ございますわ!!
香乃子:期限内に絶対に食べ切れませんって。一斤辺りですとその辺のお店と大差無いですし。
立華:包装紙と紙袋は人間国宝と呼ばれた職人さんの手で作られた和紙を使用しますわ!!
香乃子:ほぼほぼ食パン以外の経費じゃないですか。差し引いたら負けてるじゃないですか。ちゃんと本体の食パンで勝負しましょうよ。
立華:最高級のイースト菌を惜しげも無く使ってますわ!!
香乃子:普通は小麦粉とかお砂糖とか推すんですけど。もっと材料を全面的に出しましょうよ。イースト菌だと有難味が薄いですから。
立華:ですが小麦粉にしろお砂糖にしろバターにしろ他所のお店と変わりませんわ。
香乃子:一番重要な所おざなりにしたら駄目ですって。肝心なのが紙と菌なのは流石に無理がありますよ。
高級食パンのお店を作るのは諦めましょうお嬢様。
立華:ガーン!!ショックでございますわ!!
……食パンだけに!!!!!
香乃子:上手くないです。巷の高級食パンもダジャレも。
と言った所で嵐ヶ丘のお漫才、お別れのお時間と相成りました。またお会い出来る日まで御機嫌よう。