ひとりそたぶ469 童話(2回目)

469回目は「童話」です。2回目です。

時期尚早な気がしますがこんなテーマで書きました。

ではご覧下さい。

一夜の幻影
漫才/こんなにも騒がしい街並にたたずむ君は とても小さくとっても寒がりで泣きむしな女の子さ 街角のLove Song口ずさんでちょっぴりぼくに微笑みながら 凍えた躰そっとすりよせて 君は口づけせがむんだ

向井:おやおや、どうやら俺が「かさじぞう」を読まなくちゃいけない雰囲気が漂っているようだな。

真中:どんな圧力がこの会場に掛かってるですか?あっ、一夜の幻影です。

向井:「都心の物産展で笠が売れずとぼとぼと帰路に就くおじいさん」

真中:序盤大分端折ったのもアレですけど都心の物産展ってフレーズ!果たして現代で売れるか甚だ疑問な所。

向井:「コロナによる物販業界の不況の余波がここにも……と寂しげに呟きました」

真中:滅茶苦茶現代的なリアリティ挟むの何か嫌!

向井:「帰りの電車で大量に売れ残った笠で座席を占領するおじいさん」

真中:網棚に置きましょうよ!ソーシャルディスタンスとしては良いかもだけど人道的には0点!

向井:「3回の乗り換えを果たし、最寄り駅に辿り着きました」

真中:随分と離れた所にお住まいの様で。やっとかさじぞうらしさが出てきた感がありますけど。

向井:「このまま帰ると村のみんなから恥晒しと罵られ村八分にされてしまう所為か、足取りが重いおじいさん」

真中:田舎の悪い部分を出さない!!

向井:「村まであと少しの所で雪が降りだし、お地蔵さんが並んでる道に差し掛かりました」

真中:やっと出てきた感が強いですね。さっさと置いて下さいよ。

向井:「やれやれ。これで在庫処分が出来ると思い、一体一体お地蔵さん達に笠を被せていきました」

真中:雑念を織り交ぜないで下さい!

向井:「150体居る内の149体のお地蔵さんに笠を被せた所で笠が無くなってしまいました」

真中:また随分と売れ残りましたね!しかも良くそんな量を持ち歩けましたね!

向井:「仕方が無いので後ろからそっと抱きしめるおじいさん」

真中:お地蔵さん相手にあすなろ抱きをするんじゃないよ!!罰が当たれ!!

向井:「時折耳たぶを舐め、愛の言葉を囁いてあげました」

真中:気持ち悪い想像をさせるなよ!!お地蔵さんはセックスシンブルじゃねえんだよ!!

向井:「そしてその後笠のお礼にとお地蔵さん達がおじいさんの家にやってきました

    『おじいさんと私の慈悲です』と言って赤ん坊を差し出しました

   その行いの結果、おばあさんは実家に帰り、息子や娘に絶縁され、孫に嫌われ、村八分を食らいました」

真中:何が慈悲だよ!!結局おじいさん村八分になってるし!!もう結構!!

向井:教訓「やけになってするワンナイトラブには気を付けよう」

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