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推している年月の八分の一のリアタイ

 「葬送のフリーレン」のOPであるYOASOBIの「勇者」の歌詞に


"私を変えた出会い 百分の一の旅路"


という一節がある。



 この曲のこの部分を聴く度に考えることがあってそれは、私が推しを推している年数はかれこれ十七年程になるけど、リアルタイムで追っていたのは約二年しかないから私を変えた出会いは推してる年数の八分の一のリアタイかということである。


もっとも来年には九分の一のリアタイになり、リアルタイムで追っていた年数はどんどんちっぽけなものになっていくだろう。まあ、そもそも「勇者」の歌詞は今まで生きてきた年月に対して百分の一と表現しているので、それを考えたら十五分の一ぐらいのリアタイになるのだけれども。


 ちなみにリアルタイムで追っていた年数はそもそもその推しが出てくる作品(漫画とアニメ)を追っていた年数であり、私が推しのことを気になり始めたのは原作漫画でいう最終巻の一巻手前の過去話からであり、推しのことをよく考えるようになったきっかけは最終巻の死ぬ直前の昔恋人がいたという発言を聞いてからであるから、実際にはもっと短い。(ちなみに推しを殺す方法がとある鍵を使うことしかなくて、その鍵をその元恋人の幽霊が持っていたという所も滅茶苦茶エモい)


 よく「好きな人のことはよく考えてしまう」という。


「正三角形の三辺の和は180°である」とは言えてもその逆の「三辺の和が180°である図形は正三角形である」は成立しないけれども、これに関してはその逆の「その人のことをよく考えていると好きになる」が成立する。


 私のことを知っている人はたぶん信じてはくれないけれども、リアルタイムで追っていた頃、最終巻の一巻手前まで、推しのことは振りでも何でもなく、本当に何とも思っていなかった。


 それが過去話で少し興味を持ち、恋人がいたと知り、一体どんな恋愛をしていたんだ!? ととにかく気になって仕方なくなり、夢中になって一人ありとあらゆる角度から考察しまくり、最終的に約十七年ぐらい推してるみたいな状態に至ってしまった。(非情なことに元恋人との馴れ初め編とかに入ってくれずに完結してしまった……。なお、ノベライズ等も公式のものは一切ない。アニメでほんの少しだけやり取りが追加された程度だった)


 そのため、皆々様においてはぜひとも気をつけて頂きたい。



 リアルタイムで追っていた年月なんて本当に短かったのに、推している年月だけはこれからも最早呪いかと言いたくなるくらいどんどん伸びていくのだろうなと半ば諦観している日々である。


 最後に、最近Twitterで推しが出てくる作品のアニメの主題歌をたくさん歌っていたアーティストさんがトレンド入りした際に偶然見つけた、最終EDの弾き語りカバーがすばらしかったので、貼っておく。


 本当にすばらしいので、ぜひ聴いてみて下さい!

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