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小説を書く。その7【BL小説】

“ずっと俺のそばにいてくれ”

 幼い頃の約束。
 それは、貴方がお父上の後をお継ぎになり、『お坊ちゃま』から『ご主人様』に呼び名が変わった今も変わらず。

 家族を失くし、一人で崩壊した街を彷徨っていた。行くあてもなく、まだ生きていく術も知らなかった頃。
 貴方と、貴方のお父上がそんな私を拾ってくださった。

 私の命は貴方のために。
 貴方がどんな悪事に染まろうとも。

“――はい。仰せのままに――”

 どこまでもお供いたします。たとえ地獄の果てまでも――。




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