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「学校びらき」で話したこと

 こんな学校にしたいな…

 学校に3年間通うことが目的ではなく、将来よりよく生きるための手段として学校があるということをいつも生徒と共有したいと思っています。だから『学校でしかできないこと』にこだわりたいです。それを通して「この学校でよかった」「将来よりよく生きていくためのヒントがつかめた」と生徒に感じてもらえるような学校づくりをしていきたいと思っています。

そのためにこんな職員室にしませんか…

1.人権感覚を研ぎ澄ます
 生徒指導、教科指導だけでなく、すべての教育活動の根幹に人権意識が流れているかどうかは何よりも一番大切です。学校で傷つく人が出てはいけません。そのために人権教育を一つの教育活動のカテゴリーととらえるのではなく、常日頃から人権感覚を研ぎ澄まして、生徒・保護者・教職員と関わりあっていきましょう。

2.公立学校の使命を果たす
 私たちは公立学校の職員です。地域に根ざした学校の職員です。地域のすべての生徒を誰一人見捨てないというのは大前提ですし、そういう立場で働いていることに誇りを持ちたいものです。服装や持ち物がそろわなくても、教室に入れなくても、とにかく学校においで、という気持ちは常に持っていたいです。

3.生徒の力を信じる
 ある程度のレールを敷くことは大切ですが、途中の停車駅からゴールまで何でも教師が決めてしまって、生徒のやる気をそいでしまってはいないでしょうか。私たちが思っている以上に中学生はすごい力をもっています。意見を言えばちゃんと聞いてもらえる教職員集団でなければ、やがて生徒は何も言わなくなり覇気のない学校になってしまいます。

4.危機管理意識を共有する
 危機管理というと、管理職が意識すべきことととらえられがちですが、教職員全員が意識を共有していてこそ、安全で安心な学校を創ることができます。火事がない時でも消防車はいつもピカピカに磨かれているのと同じだと思います。いつでも誰でもすぐに走って駆け付ける心の準備が大切です。

5.美しい学び舎を創る
 安全で安心な学校の基本は美しい学び舎であることです。生徒が明日も登校したいと思えるような学校でなくてはなりません。プリントが床に散乱しているような教室には誰も気持ちよく入れないです。リピーターの多いテーマパークがどんな工夫をしているかに学び、生徒と一緒に美しい学び舎を創ることを心がけましょう。

6.夢を語り合う
 職員室は先生方がほっとできる場でなくてはなりませんから、生徒や保護者への愚痴も出るかもしれませんし、それも時には必要でしょう。でもそれ以上に「あいつええやつやなあ。」という話がたくさん交わされる学校はすてきだと思います。時には青臭い教育論や学校への夢を語りあえる職員室でありたいものです。

7.お互いのメンタルヘルスを気遣う
 職員室は社会の縮図です。いろいろな条件や事情を抱えながら先生方が集まっています。お互いをリスペクトし多様性を認めることが職員室で果たすことができなければ生徒に多様性を教えることができません。お互いのメンタルヘルスを気遣い、みんなががんばろうと思えるような職員室を創りましょう。

 そして、令和4年度は昨年度の成果と課題をふまえて、以下の4点を重点目標にして取り組んでいきましょう。

令和4年度の重点目標

1. 八部会の充実
 校務分掌についてはいろいろな意見がありますが、本校では小中一貫教育教育を見据えて、3小学校と八部会をそろえていることには大きな意味があります。まだまだ十分に活動できていない部会もありました。校務分掌であると同時に、研究組織と考えてもいいかもしれません。学校教育目標を具現化し、「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」をはぐくむために、八部会がしっかりと実働していきましょう。

2.生徒会活動の充実
 上記3「生徒の力を信じる」第一歩として生徒会活動の活性化が必要であり、「自分たちが意見を言い、動いていけば変わる」という実体験を積ませることが大切です。そしてそのことを生徒全体に波及していければと思っています。

3.地域への発信
 苦情に悩まされた1年でした。苦情が減っていくように指導を続けていくことはもちろん大切ですが、苦情の数以上に、すばらしい生徒の活動や取組みを地域に発信していく数を増やすことが必要だと思っています。令和3年度末の吹奏楽部のコンサートや校内フェスに来場された地域の方々の反応がそれを物語っていました。

4.一緒に遊ぶ
 最後に、もっと生徒と遊ぶことが必要だと思っています。昼休みに生徒と一緒に身体を動かすことだけが遊びでないことは言うまでもありません。教師と生徒の関係であるという意識は大切ですが、その前に人間と人間の付き合いであることが大前提です。自動車のハンドルには必ず「遊び」がある感覚です。なければ事故を起こします。先生方が生徒と一緒にいっぱい遊んでいる学校にしていきましょう。

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