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学び続ける職員室に


 教員の免許更新制度の廃止にともなって、文部科学大臣は「今後、教員の研修は校長の責任において実施せよ」という談話を発表しています。それにともなって、各都道府県教育委員会、各市町村教育委員会がどんな施策を打ち出してくるのかまだわかりませんが、私は全国の学校が競いあうように校内研修をたくさん実施して、先生方の余裕がどんどんなくなっていくことをとても危惧しています。
 その学校の現状に応じて生徒のために必要な校内研修を実施することはとても大切なことだと思いますが、たくさん実施すれば良いとは決して思いません。むしろ悉皆の校内研修は数を絞って、先生方が余裕をもって、時には外へ出て自由に学べる環境を作ることのほうが絶対に大切だと思っています。教育委員会も文部科学省の談話を都合よく解釈して悉皆の官製研修を増やすようなことはしないでほしいと願っています。
 生徒への夏休みの宿題をどうするのかという議論にとても似ていると思います。放っておいたら勉強しないのではないかという心配が先走りすると課題を増やしたくなります。自主的に学び続ける生徒たちだと認識していればできるだけ自由な時間を与えたほうがいいと考えることでしょう。職員室という教室は絶対に後者であるべきです。そういう私も『まんがで知るデジタルの学び』の全員購読という夏休みの宿題を先生方に出してしまいましたが(笑)
 とにかく、職員室の精神的安定が生徒に良い影響をもたらします。夏休みは少し時間ができます。こんな研修見つけた!これおもしろそう!ここへ行ってみよう!そんなワクワクした気持ちで学び続ける職員室でありたいものです。校内研修をたくさん実施する学校が良い学校ではな く、みんながゆとりをもってどんどん学び続ける学校が良い学校だと思います。きっと生徒のためになると思います。

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