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塩田千春展:魂がふるえる

塩田千春展行ってきました

以下、感想


事前にチケットを購入して、スムーズに入場

一緒に行く友人が、チケットぴあで購入した方が安いということを教えてくれたので、当日に予約してチケットを手に入れました。

通常1800円のところ、1500円。ちょっと安い!

値段もお得でしたが、それだけでなく、当日券を求める長蛇の列を見ると、「事前に買っておいて良かった!」と思いました。土曜日ということもあってか、チケットを買うのに、70分待ち。ユニバか?と一瞬目を疑う光景でした。

塩田千春展はもう終わってしまいましたが、同じ場所でやっているバスキア展に行く予定がある人は、是非、事前に買うことをお勧めします。


赤い部屋

やはり一番印象的なのは、この最初の空間では。チラシでもこの展示をメインに紹介していましたよね。「不確かな旅」というタイトルで船の形をした針金に、無数の糸がもつれ、絡まっている。

この糸は、すべて赤い毛糸で出来ている為、マフラーなど、編み物をしたことがある人にとっては、馴染みの深い素材です。しかし、こんなにも絡まっている姿を見ると、別の生き物のように思えてきます。

私は直感的に、人間の血管だと思いましたが、皆様はどう感じたのでしょうか。

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「不確かな旅」


黒い部屋

赤い部屋を抜け、塩田千春が書いた絵、映像作品を見た後に現れたのがこの黒い部屋。燃えたピアノを囲むように、椅子が並んでいて、「存在の不在」を強く感じる展示でした。

数ヶ月前に見た、ボルタンスキーの作品を思いだしたのですが、どうやら行った人の感想を見ていると、同じような感想を抱いた人がいるみたいで。彼の場合は、無数の服を山のように積み重ねるという表現で、「不在」を表現していましたが、塩田千春は椅子を使うことで表現。

一つのテーマでも、色んな表し方があるのだな、と思いながら見ていました。

一見、この空間は不気味に思えるのですが、私はこっちの方が心落ち着いて見れました。最初の赤い部屋の、人間の生命力のような物の方が、迫るものがあった。同じ素材なのに、色が違うだけでこんなにも違ったように見えるのも、面白いです。

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「静けさの中で」


旅の象徴

これ、何と440個のスーツケースが連なるように吊るされています。

図録の解説に書かれていましたが、本展覧会は最初の部屋で見せられた「不確かな旅」で、モチーフとなっている「船」で始まり、旅・移動を象徴する「スーツケース」で終わっています。つまり、人生という航海を、この展覧会全部で表現しているのです。

スーツケースは旅行や出張で出かける時によく使う為、私にとっては馴染み深いもの。パッキングをする時、何が必要なのか考えて、入れる物を厳選していますが、そういう意味でも、一見ただの箱に見えるものも、一つひとつに個性があり、物語があるんですよね。

どういう仕組みか、いくつかガタガタと揺れる物があり、まるで生き物のようだなと不思議に思いながら見ていましたが、きっとそういうことも表現しているんだろうな、と、後から思い返していました。

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「集積ー目的地を求めて」


まとめ と メモ

前回の千住博に続き、日本の世界に誇るアーティストの作品を知り、間近で見ることが出来て、運が良かったし、とても幸せでした。個人的には、ボルタンスキー展で考えたことが、今回の展示を見ながらリンクしていくのも面白かったです。

また、ボルタンスキー展から図録を買い始めたのですが、展示品をもう一度じっくり眺められるのは勿論、中のインタビューも良質なものが揃っていて、図録を持っていると、展示を見終わった後も楽しめますね。

お値段はややしますが(塩田千春展は3000円+税)、これからも買い続けていこうと思いました。


今回のチケットで、展示だけでなく、展望台から東京の夜景を見ることも出来ました。ラッキー。東京タワーもそういえば「赤」ですね。とても綺麗でした。

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東京


今日はここまで。


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