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2020/8/15-16_なごの蚤の市(初出店)

8/15-16でなごの蚤の市というマルシェイベントに出店してきました。
本屋としての出店は個人としてははじめてでした。お誘いしてくれたのは主催者であるホリデイズの川瀬さん。(数年ぶりくらいに電話が来て、ディスプレイに出てきたときは「間違い電話かな?」と思った。)

川瀬さんとの出会いは前々職である日販(名古屋支店)で働いていたときなので5年前くらい。日販では年に一回「児童書展示会」というのが開催されてまして。絵本の販売やワークショップをする絵本の夏祭りです。私はある年、催事リーダーになりまして、つまりなんのイベントを行うか決められる権利を手にしました。当時子ども向けの小さなワークショップしかなかったので、せっかくなら親たちが交流できる場所を作り、また大人もテンションが上がるかわいい子ども服や雑貨も売りたいと思い、その中で当時春日井にて川瀬さんが経営されていたHo'oponoponoさんに出店をしていただきました。今度は川瀬さんにお声がけいただいて出店させていただくとは。なんというご縁。

前段長くなりましたが、初の本屋イベント。その記録をシェアしようと思います。

なごの蚤の市

1、事前準備(用意したもの、こと)

「イベント出店だ〜!」と意気込んだもののそんなにお金かけられないし、什器、商品どうしよう……というところから。本は店舗開業の準備としても新刊で出店したかったので最小のコストでできる方法を考えました。

ブースの広さは2.5m×2.5mの区画で、当日は古書店のLIEBBOOKSさんの商品も販売することになっていたので、商品量はブースの半分くらいかなと推定。新刊本と、作ったばかりのオリジナルTシャツを販売することに。


ブースのイメージ図はこんな感じ。雑。(斜線がリープさんの売場)

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実際には、

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こんな感じになりました。

では、事前に購入したものリストです。


・タープ(ネット通販にてコールマンの) 10,801円
 →これは必須だった……!プライベートでもちょうど欲していたのでこれからも公園で遊ぶときとかキャンプのときに使うから家庭用にも◎
・机にかける布 1,996円
 →帆布の布を車道の大塚屋で買いました。だいすき大塚屋。布はないよりあったほうがいいです。雰囲気が出せるので。
・黒板の看板 4,334円
 →アスクルで。実店舗持った時にも使える!と思ってポチ。
・<レジ!>SQUARE端末 7,980円
 →申し込みはサイトから簡単。10日くらいでクレジット、電子マネーまで審査完了。機器を購入する必要はありますが、アプリを入れればスマホがレジになるので電卓も不要、在庫管理も可能。数回使うなら全然ありです。

備品の合計 25,111円

その他什器は

・家にあったアウトドア用の机
・ダイニングの長椅子
・コールマンのゴロゴロに板載せた机
・カラーボックスみたいな箱
でした。りんご箱を買うか迷いましたが送料も含めるとそんなに安くないしイベントない時の置き場にも困るので持っているもので凌ぐことに決めました。その他の持ち物としては
・Bluetoothのスピーカー(お店感出る)
・服陳列用のハンガー
・消毒用アルコール
・ブックスタンド(あればあるほどいい……3個じゃ足りんかった!!!!)
・良さげなカゴ
・釣り銭・金庫(ジップロックで代用)・コインカウンター
・スポーツドリンク、お菓子
・扇風機(充電式のやつ。家計費から買った!わ〜い!)
・本のホコリとるためのハタキ

次に商品!どういう本を仕入れよう、と考えました。まずイベントについて。

・なごの蚤の市自体が初めてのイベント、しかもコロナ禍で積極的に広告が打てないとのことで、客数が見込めないだろうと予想。
 →発注量抑える(最終的にたくさん仕入れてしまって未熟さ痛感)
・そして初回なのでコントロールし易いように主催者さんに近い出店者さんたちになる→私は久々の愛知県コミュニティ(面識ある出店者さんほぼなし)&バリバリ無名ということで完全アウェイとも予想。
 →店の色も店主の顔もないのでクセが出易い選書は避ける。(文学、コミック、趣味系の本は少なめにしました)

なので

・なるべく身近に感じられるようなテーマの書籍を揃える(衣食住にまつわるもの中心にする)
・出店者さんもお客さんになることを意識して選書する(これは結構大事だと思う。お客さんも近しい人たちが集まるので。)
・価格帯は1000~1800円くらいに抑える(本を買うぞ!という意気込みで来るイベントではないため現実的な値段で。)
・装丁買いしそうなものにする(とっかかりを掴むため。)
・会話に繋げやすそうな本もいれる(これは個人的に広げられる話題を。)
あとリトルモアの営業さんからアドバイスをもらいまして、
・目を惹くかつ知ってる!を取り入れる(手塚治虫の『ユニコ』(リトルモア )入れました。実際売れました!)

で、料理や人間関係(主に家族)、エッセイ、考えるための本をバランスよく30タイトルくらいにして選書しようと決めました。

仕入れ先は取次のトランスビューさんと契約を結んだのに加え、直取引に応じてくれそうな出版社を調べて直接連絡しました。結果リトルモアさん、タバブックスさん、おやつマガジンさん、ナナロク社さん、ignition galleryさん、ミシマ社さんから仕入れることになりました。私みたいな無職にみなさん本当に快く対応してくださり、「支えられているなあ。しっかり売らないとなあ。」と改めて背筋を伸ばしました。

ちなみに一冊!取引所さんのサイトから各出版社さんの情報が仕入れられるので、ぜひ覗いてみてください。

ただ、今回返品可能で対応していただいた出版社さんもあり(めちゃくちゃありがたい……)、送料を考えると5冊とかだとお互い利益なくなってしまうので多めに発注、当初30タイトルで考えていたところ50タイトル近く仕入れてしまいました。ここは私の大きな反省点です……。当たり前なんですが、仕入れ先はもっと絞るべきでした。(振込手数料も増えるし箱数も増えるし。)

何はともあれ7〜10日前くらい無事発注も済ませ、あとは当日を待つのみ!

2、当日の様子

朝11:00〜スタート、10:00〜入場可能だったので9:30ごろに家を出発。荷物は当日朝に積み込み。台車ないときつい。あと什器に使う椅子が場所をとるので大きい車ないと無理だった。彼の車が大きめなので助かった。無印の折りたたみテーブルを買うのも検討。

着いてすぐの感想は、「タープないと暑さに溶ける!!!」でした。買ってよかった。日陰の威力凄まじいですね。仕入れすぎて陳列させるのに時間がかかりました。スタート時間まであっという間。スタートしてすぐ、Twitterで知ってくれていた方が2組も来てくださったり、近所に住んでいる知り合いが来てくれたり、とてもハッピーでした。本当にありがたい。そのうちのお一人は「本屋に行く日のTシャツ」着てくれていてとてもうれしかった!

語彙力全然ないですが、ずっとたのしかったです!お客さんは出店者さんの知り合いかな?という人たちがほとんどで、数は多くなかったですが、その分会話や観察もしっかりできたのでよかったです。これが数を重ねるうちに広がって地域住民や他の地方(千種界隈とか覚王山界隈とか三河界隈とか)の人たちも集まるようになったらいいなと思いました。イベント出店に慣れている方が多くお店一つ一つのクオリティが高かったのもよかったです。コロナ禍で飲食関係の出店ができず物販だけでしたが、ここに飲食ブースも加わったらさらに楽しくなりそうでした。

本は栄養Tシャツ」を本好きの友だちと着るために3枚も買ってくれたお客さんや会話の中で紹介した本を買ってくれた方々……お店って、目に見えないけどエネルギーに溢れているなあとうれしくなりました。「古賀さんのやりたいお店わかった!」とか「早くお店行きたい」と言ってもらったときはウキウキしちゃった。

一つ辛かったのは、風……風だけが敵でしたね。自然が敵とは。
会場が元運動場ということで砂砂砂砂。砂埃がすごくて、販売不能の商品も出てきてしまうほどでした(泣)自然……防ぎようがないのか……対応としては「水をまく」「商品を守るためにOPP袋を持っていく」ですね。

3、売上結果

2日間の結果、本は28冊、Tシャツは6枚売れました。売れたタイトルは

『読書の日記』(NUMABOOKS)『奇書 カレー屋まーくんのあなたの知らないスパイスの世界』(TANG DENG)『フェミニズムはみんなのもの』
『エトセトラvol.1』(エトセトラブックス)『無職本』(水窓出版)『ボッティチェリ 疫病の時代の寓話』(ignition gallery)『おやつマガジン』
『おやつマガジン#issue2』(おやつマガジン編集部)『コロナ禍日記』
『私が30代になった』(タバブックス)『沢村貞子の献立 料理・飯島奈美』『初恋と不倫』『宿題の絵日記帳』『ねこたち』『ユニコ(上)(下)』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(リトルモア)『うしろめたさの人類学』(ミシマ社)

です。『』がタイトル名、()が出版社。『ねこたち』は完売。かわいい。

売上 70,741円
備品 25,111円
仕入 おそらく70,000円ほど
損益 約▲25,000円
(今回出店料は販売手数料としてリープさんが払ってくれました。)

商品代の請求が月締めでそろそろ来るので精算すれば、おそらくこのくらいの赤字です。はい。仕入れすぎました。そしてこれに人件費もコミコミとするならば真っ赤っかですね!ギャ〜〜〜〜!

4、反省

・売上ボリュームを意識した上で仕入れ金額を設定し、仕入れ先数を絞る(すみません。めちゃくちゃ初歩的なこと)
・商品が破損しないように処置できる用意をしておく
・POP作ってもよかったなあ
・Tシャツは値段POPすらなくてマステで応急処置した
・「お店どこですか?」と聞かれて「本屋をやりたい無職です」としか説明できなかったので屋号は早く決めなきゃ&名刺いるなあ。

ってなとこでしょうか。

ちなみに今回イベントで仕入れて在庫となった本は通販サイトからも買えるようにしました!(うふふ!宣伝!)ぜひ覗いてみてください◎

結果的に出店してよかったです。売上自体は今回みたいな客数と環境にしては思ったよりもよかったな、という所感です。(50,000円目標だった。)なごの蚤の市自体も今後がたのしみ。素敵な機会をありがとうございました!

これから目指すは黒字出店!

そしてそして今回の縁でLIEB BOOKSさんからりんごの木箱をもらえることになりました(感謝!)ので、イベント出店、ポップアップなどあればぜひお声がけくださいませ〜!

たのしかった

以上、「なごの蚤の市」イベントレポートでした!

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