"TOKYO"がどういう街なのか、あなたは説明できますか？

こんにちは、絶景プロデューサーの詩歩です。

最近はありがたいことに、「絶景のお仕事」以外にも、これまでの絶景分野での仕事を通じて得た「経験」を役に立てられる仕事が増えてきています。

先日、JTB総研さんによって「都市を愉しむグランドデザイン研究室」という会が発足しまして、そのメンバーに選んでいただきました。

最初は「どんな会なのかな〜」と軽く考えていたけれど、蓋を開けてみたら錚々たるメンバーすぎてビックリ、、

委員長である明大名誉教授・市川先生をはじめ、JTB会長の田川さん、HIS創立者の平林さん、JNTO代表の本保さん、ぐるなび社長の滝さん、、、などなど、総勢１４名。

普段生活していたら、絶対に同じ部屋の空気を吸えない方々ばかり(*_*)！どひゃー！

▼ニット帽は場違いかと思ったけど思い切って被っていきました！アイデンティティ！

今回わたしに声をかけてくださったのが、日本のTripAdvisor前代表の原田詩織さんなのですが、こういう組織委員会は常に女性が少なく、かつ若い人が全くいない（というかベテランの方ばかり）ということで、両方当てはまるからどう？ということで、お誘いいただいたのでした。

滅多にできない経験と出会いなので、本当にありがたい限りです。。。🙏

さて、この委員会が何をする委員会なのかというと・・・一言でいうと、「東京DMO」です。

「DMO」とは…
DMOとは、観光物件、自然、食、芸術・芸能、風習、風俗など当該地域にある観光資源に精通し、地域と協同して観光地域作りを行う法人のこと。Destination Management Organizationの略。(JTB総研サイトより)

最近は「地方創生」が騒がれているので、日本各地でDMOが立ち上がっています。

登録DMO一覧｜DMOネット

私も以前、熊本県のDMC（DMOとほぼ同義）の設立記念式典で講演をさせていただいたこともあります。

しかし、「地方」も大事だけど、そもそも「東京」はどうなのよ？

というのが、今回の研究会のいちばんの論点です。

さて、日本に住んでいれば「東京」といえば東京タワー、スカイツリー、渋谷、浅草、築地、、といろいろイメージがわきます。

でも実は、海外からみると、「東京」という街は、驚くほど「知られていない街」なんです。

委員長の市川先生が、長年「東京」を研究されている方で、毎年「世界の都市総合ランキング」というランキングを発表されています。

▼この動画がわかりやすい

世界の都市総合力ランキングの10年

経済や観光といった特定の指標だけではなく、総合的に「良い都市」を決めるというもの。

最新のランキングはこの通り。

日本は「世界３位」。

この１０年で順位をあげているので良い傾向にはあるのですが、１位ロンドン、２位NYと比べると、特に弱い分野があるそうです。

それが、以下でピンク色で示されている「文化交流」。

以下の図は、「"日本"のイメージ」として挙がった回答を、インフォグラフィックでまとめたものだそうです。[WEBサイトより引用]

「CROWDED」「TECHNOLOGY」「BUSY」「MODERN」がありますが、他の都市と比べると明らかに違うのが、「都市のランドマーク」「東京がイメージできる形容詞」が入っていないこと。

スカイツリーも小さく書いてあるんですが、これはほぼ「日本人」回答者の答えだったそうです。

このWEBサイトから、他の都市（ロンドン／NY／パリ）のグラフを見ると分かるのですが、それぞれロンドンなら「ビックベン」「歴史」だったり、パリなら「ファッション」「エッフェル塔」、ニューヨークなら「自由の女神」「高層ビル群」など、その都市固有のランドマークと、その都市がイメージできる形容詞がきっちり。

でも「東京」には、ランドマークもなければ、「東京」のイメージにドンピシャな形容詞もないんです。CROWDEDなら中国や東南アジアも同じです。

この結果は私にとって意外かつショッキングだったのですが、思い返してみれば、実は東京に住んでいる私ですら「What is TOKYO?」を説明できなかったことがありました。

先日スイスのイベントに参加したとき、チューリッヒ観光局のSNS担当者の人に「東京って何があるの？全然イメージがないんだ」と言われたので、東京をプレゼンしようとしたのですが、「えっと、東京にはね・・・うーん」と、結局何を最初にプレゼンしたらいいのか、分からなくなってしまいました。

浅草のような伝統的な街もあれば、渋谷スクランブル交差点みたいな大都市もあり、銀座のようなモダンな街もあって、池袋のようなアニメの聖地もある。

でも、東京タワーもスカイツリーも知らない彼らに説明できるような"Something Edge"がない。

結局、言葉に詰まった私のかわりに、１０回以上来日しているインドネシア人の子が東京のプレゼンをしてくれました(^^;)お恥ずかしい。。

なぜそうなってしまっているのか。