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新型コロナ禍における国別行動傾向

Googleの保有するスマホの位置情報データから
各国の国民の移動傾向を分析したレポートが出ている。

この内容を簡単に説明しよう。
集計期間は2月中旬~3月下旬。行動先(デスティネーション)ごとの推移を日常時との比較とグラフで表現している。

まずはレポートからの抜粋画像、既に危機的状況に瀕している欧州と米国の様子。

各国のモビリティ状況20200407伊英米

いずれの国も封鎖状態にあるので、住居以外の移動行動は激減しているが、特にイタリアの3月は職場も含めて屋外行動はほぼ消滅している。
米国はまだ三月時点では公園などへの行動はさほど落ちていない。

しかし、この三国と日本を含む次の三国を比較するとその差は歴然だ。

各国のモビリティ状況20200407日瑞韓

韓国は現時点では『封じ込め』が成功しているように見えるので比較的納得できる状況だが、感染者数の推移と対応策が比較的似通っている日本とスウェーデンは伊英米と比べると行動の減衰率が小さい。

特に日本の場合、職場行動=出勤しての仕事がほとんど減少してないのが明らかだ。さらに子供の行動が制限されフラストレーションが溜まることもあり、公園への移動が増える傾向はこの三国とも共通
日本の場合は、小売店舗や余暇サービスへの行動が、三月末に至っても減っていないことも危惧される。

4月にはいって、日本もスウェーデンもイタリア、英国、米国に迫る勢いで感染者が増加している。以下4月5日時点での日本の状況をスウェーデンの指標と比較してみたものだ。

スウェーデンと日本のコロナ指標01

いずれの国も米国やイタリアほどの厳格な封鎖を行っていない。この施策で果たして医療が持ってくれて終息へ向かうか?動向を見守るしかない……。