#505 お客様を探す時代から、お客様から探されるマーケティング
竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。
音声はこちら。
昨日は「『やりたいこと』のまえに『市場があるか』」という話をしました。
昨日話したのは、僕のメンター、椎名規夫さんの言葉を読んで、すごく共感したことからお話ししてみました(椎名さんの言葉は、昨日の記事を読んでね)。
今日は、その続きといえば続きです。「お客様を探す時代から、お客様から探されるマーケティング」という話をしてみたいと思います。
マーケティングとは?
この言葉も実は、昨日お話ししたメンターが書かれていた言葉です。「もう、まさしくその通りだな」と思って。
この話をする前に、そもそも「マーケティングとは何か?」という話をしたほうがいいかもしれませんね。
マーケティングっていう言葉は、範囲が結構広くて、一言ではなかなか表現しづらい言葉だなあと思っています。そこで、ネットで検索してみると、いくつかの説明がありました。たとえば……
企業が顧客のニーズを満たすために商品やサービスを効率よく販売するための活動の総称
顧客の欲求を満たすために企業が行うあらゆる活動の総称
製品・サービスなどを通じて価値を創り、浸透させること
顧客のニーズを理解して製品やサービスを開発し、購入してもらうまでの活動
売れる仕組みを作ること
など、マーケティングにはいろんな意味づけがあります。
「お客様を探す時代から、お客様から探されるマーケティング」から考えると……
先ほどの、僕のメンターである椎名さんの言葉、「お客様を探す時代から、お客様から探されるマーケティング」という、この一言からマーケティングを捉えてみると、「お客様から、自分のことを知っていただく」ことが、大きな目的の1つだろうと思います。
それも、ただ単に「知っていただく」ことではなく、お客様から「〇〇さんなら信頼できる」と、信頼されて知っていただくこと。マーケティングにはいろんな定義がありますが、「お客様から、信頼されて知っていただく」ことが、重要な要素の1つなんじゃないかなと僕は思っています。
僕自身、普段から「いかに信頼をされて、探されるか」ということを意識して、コンテンツをつくるときはつくっています。つまり、僕の場合だったら
「竹内さんに、ぜひお願いしたい」と言われるかどうか? ですよね。
たとえば、顧客がある問題を抱えている場合、「この問題を解決してくれる人は誰だろう?」という問い立ちます。そこから、探される(検索される)わけですが、その結果として僕にたどり着いていただく。そういった仕組みをどうやって作るのか? これが、マーケティングの1つの大きな役割かなと思います。
僕が「探されるマーケティング」を意識しだした理由
なぜ僕が、この「探されるマーケティング」を意識しているかというと、顧客との信頼関係も、もちろんあるんですけど、実は僕自身が、いわゆる営業って言うんですかね。お客様を探して、説得して、顧客になっていただく……みたいなことが極めて苦手なんですよね。
なので、こちらから売り込むことはせずに、顧客から「いかに探していただくか」。これを以前から、ずっと意識してやってきています。
「探していただく」仕組みとしてのコンテンツマーケティング
そうなると、この「いかに、探していただくか?」ということが重要になってくるわけですが、僕がいままで、意識的に取り組んできた、もっとも大きな……というか、もっとも真面目に取り組んだのは、「コンテンツを作って、検索していただく」という手法です。これをコンテンツマーケティングと言います。
コンテンツマーケティングについて、僕は以前、かなり真剣にやりました。以前と比較すると、いまはそれほどでもないですが、本来ならいまも、もっと真剣にやるべきだとは思っています。
コンテンツマーケティングを一言で言うと、「コンテンツを作ってお届けする」のですが、コンテンツを作る時に「自分が言いたいことを言う」のではなく、「顧客が困っていることは何か?」を徹底的に想像して、その困りごとを解決できるコンテンツを徹底的に作っていく……という感じです。
この、「顧客の困りごと」の最初の入り口が何か? といったら、最も分かりやすいのは「検索キーワード」ですね。
なぜなら、検索キーワードとは、顧客が「何らかの情報知りたい」「困りごと解決したい」という、その情報そのものが検索キーワードだからです。
検索キーワードから、「どんな人が?」「どんな課題を持っていて」「その背景はどんな背景があって」「なぜ、その課題にぶち当たっているのか?」を想像する。
そして、その課題を解決するために、僕がその道のプロとして「こんなことを試みてはどうでしょうか?」みたいな情報を提供しながら、顧客との信頼関係を構築する。
こういった取り組みを、徹底的にやった時期がありました。
プロとして、顧客の課題をいかに解決するか?
いや、いまもそうです。僕がマーケティングなり、イベントなりをちゃんとやるときにはすべて、この視点は絶対にずらしません。考える入り口は、検索キーワードじゃない時もありますが、「顧客は何に困っているのか?」――その課題に対して、プロとして、その課題を解決するとしたら「こういったことがいいんじゃないでしょうか?」という、顧客に役に立つ情報の発信を、地道に地道に続けて、「現在に至る」という感じです。
なお、「私には、プロと言えるほどの経験はありません」という方もいらっしゃるかもしれませんが、「お金を頂く」ということは、すなわち「プロである」ということです。
プロとしての自分を、いかに探していただくか? 常日ごろ、そんなことを考えているタイプです。
というわけで、今日の話はこれで終わりにします。
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