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夏の日差しを浴びて、稲穂が垂れてきました!

あっという間にお盆です。
9月頭には稲刈り。
本当に時間が経つの早いなぁと感じます。

「福富家のふくふく米」
10年目の収穫に向けて、いよいよラストスパートを迎えました。
今やっている作業はこんな感じ。

  • 倒伏した稲を起こす

  • ヒエを取って風通しを少しでも良くする

  • 田んぼの淵に溝をつけていく

特に今年は倒伏した箇所がとても多かったので、稲を起こす作業が最優先です。

倒伏した稲を麻紐で縛って起こしていきます

倒伏の原因は色々なことが重なって複合的に起きたと思います。
10年もやってきたけれど、10年目もやはりたくさんの気付きを得ることができました。何年やっても分かったとは言えません。
今年気付いたことを備忘録としてまとめておきます。


倒伏の原因1:ヒエの種が落ちてしまった

ゲリラ豪雨で倒伏してしまった田んぼは、昨年休ませた田んぼでした。
今年は4枚の田んぼを植えましたが、倒伏したのはこの1枚だけ。他は全く倒伏していません。
この1枚は昨年休ませたときに、ちょっとした手違いがありました。
それは、夏場にすき込みをしようと思っていたけど、できなかったこと。
理由はトラクターの通り道にスイカを植えてしまい、スイカの時期が終わるまで田んぼに入れなかったため。
その間にヒエに穂が付き、大量の種が田んぼに落ちてしまいました。
その後にすき込みはしましたが、大量に巻かれた種が、農繁期に稲のすぐ近くで芽吹き、それが除草機の刃が届かないところだったため、除草に失敗しました。
我が家は一株あたりに5本くらいの苗を植えますが、その5本の間にヒエの芽が出てくるといった具合でした。
これはどうにも厄介で、除草機の水流である程度は水に流れてはくれますが、次から次へと生えてくる種の多さにやられてしまった感じです。

倒伏の原因2:田んぼの高低差が激しかった

ヒエが生えたところは、概ね田んぼが高いところでした。
田んぼに高低差があると、水が常にあるところと無いところがどうしてもできてしまいます。
そうすると、ヒエにとって生育し易い環境のところができる。
そこからどんどん広がってしまった感じです。
除草剤を田んぼに使わない我が家では、植物のアレロパシーが重要だと考えていて、稲の勢力を上回る勢いをヒエなど他の植物が持ってしまうと抑制が効かなくなってしまいます。
一箇所でやられてしまうと、どんどん勢力を伸ばされてしまうので、田んぼの高低差はなるべく無くして、田んぼの環境を一定に保つことは、勢力をコントロールする上でとても重要です。
高低差を無くすには、オフシーズンに土移動をするしか無いのですができなかった。休ませている田んぼは天候の影響や私と妻の都合がつかなかったこともあり、2人でしないと土移動を正しく行うことが難しいのでノビノビのスケジュールになってしまったのが原因でした。

倒伏の原因3:窒素過多だった

我が家では化学肥料を田んぼに使いません。
そのため、連作により地力が落ちてきたら田んぼを1年休ませてレンゲを撒くことで地力を回復させます。
今回それに加えて夏場のすき込みを行わなかったことで、窒素過多の状態になったようです。
稲の成長スピードも他の田んぼに比べて爆発的でしたが、当然ヒエなどの草も抜群のスピードで成長しました。
稲よりもヒエのほうが成長スピードが早く、背丈も伸びる。
田んぼに高低差があるので、深水になったところは、ヒエの根っこが地表に出てしまいました。そうなってしまうと自分の体重を支えることができなくなってしまい、倒伏しやすくなるようです。
いつもなら、稲が倒伏してもヒエが支えてくれることで倒伏を免れた年も多いのですが、今年はヒエも倒れてしまいました。

原因は一つじゃない

こうやって考えると原因はひとつじゃなくて、いくつもの要因が重なって起きるんだなと再認識します。
すべては繋がっているんだなと感じます。
それが怖くもあり、うまくいくときも同様で、面白いところでもあります。

起きたことはしょうがないので、今やれることをコツコツしていくしかありません。冒頭のやるべきことをひとつひとつ丁寧にやっていこうと思います。
そして今年休ませている田んぼが同じ状況にならないよう、すき込みを丁寧に進めています。

夏の間はヒエが穂をつける前のタイミングですき込みしています

ぐんぐん育つ稲に元気をもらって


夏の日差しを浴びて元気いっぱい

色々ありますが、毎日成長していく稲の様子をみていると元気をもらいます。10年目の収穫に向けて一生懸命がんばります。


日差しに負けず、ぐんぐん成長する様子に元気をもらいます!

思わず動画を撮影してしまいました^^
ふくふく米の成長の記録をショート動画にしているので、よかったら見てみてくださいね。


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