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異業種からの転職者が多い。一生モノの職が手につく、歯科技工士という仕事

プラモデル、ネイルアート、アクセサリー作りetc

細かい作業に没頭できる才能を「医療」に役立てられたら、素敵だと思いませんか?

歯科技工士という仕事をご存知でしょうか。歯科医師からの指示書を元に、差し歯やインプラントなどの技工物を作る仕事です。見た目に美しく、患者さんの口にちゃんと入る物を作るためには、技術者としてのセンスや判断力が求められます。

当たり前ですが、一つとして同じ患者さんの口はありません。歯科技工士の仕事は「全てがオーダーメイド」。自分の仕事の成果物が、患者さんの体の一部として一生使われることもあります。

歯科技工士歴30年を超える江上潔一さんは、この仕事を次のように語ります。

「一番嬉しいのは、装着に立ち会ったとき。患者さんの口腔にきちんと入ったときは、この仕事をやっていてよかったと感じます。自分の作製物に対する評価がわかるので、やりがいがありますよ」

江上さんはその高い技術力から、著名人の技工物を手がけることもよくあるそう。手がけた技工物が口の中にきちんとはまっているのをテレビで見かけると、とても嬉しいと言います。

江上さんが勤務する和田精密歯研は、ヨーロッパの最新機器や技術を積極的に取り入れており、特許技術も持つ国内最大手の歯科技工会社です。

歯科技工士になるためには、専門学校などに2年間通い、国家資格を取得する必要があります。このようなハードルがあるにも関わらず、異業界からの転職者や、個人事業主として活動する人が多いのもこの仕事の特徴です。

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仕事内容は、歯科医師の書いた指示書に基づき歯科技工物を作ること。一見機械的な作業のようにも聞こえますが、実際は全く異なります。

例えば「入れ歯」。どんな形の歯をどこにはめるのか、医師から大まかな指示はあっても、細部までは決められていません。そのため歯科技工士によって仕上がりは異なります。歯科医師の求める完成物を作るためには、プロとして蓄積した知識と経験、そしてセンスと判断力が必要なのです。


活躍しているのはベテラン社員だけではありません。今年で8年目になる熱田英二さんは、32歳のときに専門学校に入学。国家資格を取って、営業職から歯科技工士に転身しました。

「今は人の役に立っている実感があるので、とても充実しています。前職と違って、『自分が作ったものに対する評価』が得られることは大きいです」

人の役に立つ実感を強く持てる。そんな歯科技工士の仕事場をのぞいてみたい方にこの旅を。




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