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中山匡 頑張るフリー営業マンは注目! 『在宅秘書』の仕組みを作ろう!⑥
主夫になって実感した在宅スタッフの事情と気持ち
大坪:1人コンサルタントをやって、3人の優秀な方を雇ったその後は、どんな変化があったんですか?
中山:そうですね……これは今だからこそ言えるんですけど……。
最初は、全然上手くいかなかったんです。
大坪:ええ? そうなんですか。そんな優秀な方々なのに?
中山:そうなんです。どうしてかと言うと、まず、私も初めて、スタッフも初めてだったということです。
私は女性が、たとえば子どもが家にいる状態で、どんなふうに仕事してるのかっていうことの想像はできたわけです。
ただ、現実的には仕事がある。納期がある。でもたとえば「すいません、社長。今日までの納期だったんですけど、子ども熱出しちゃって、できなかったんです」みたいなことがあるわけです。
そうすると、「でも、仕事だろう、これは!」と思って……。
大坪:思うでしょうね。
中山:とは言え、そうは言えないので。感情を殺してですね、「そりゃ、しょうがないよね」みたいな、そういうふうな感じで。
大坪:なるほどね。「しょうがないよね」と言いつつ、「困るよそれは」という思いもあると。
中山:そうですね。連絡のメールを書く時も、「しょうがないよね」って書いてるのに、その上でああだこうだ言って責めてるっていう……。
大坪:(笑)うーん、経営者の責任があって、そういう気持ちになるのも理解できますけどね。
中山:でもやっぱり、そういうことが続いていたので、スタッフが辞めてくんです。
それで新しい方を採用する。
採用して、「じゃあ、辞めた人の仕事を引き継いでくださいね」って言って引き継いでいる最中に、なんかもうお互い嫌になってしまうんですね。
大坪:なるほど、なるほど。
中山:それが、大体2年ぐらいは続いたんです。私もお願いする側としてストレスがかかりまくって。
「自分がやった方が早いんじゃないか」って。
大坪:なるほど。
中山:ちょうどそんな矢先に、私の子どもが生まれたんです。この活動を始めて2年ぐらい経ったタイミングですね。
そこで〝子どもが家にいる状態〟がどういうことなのかがわかったんです。
「(子どもって)こんなに病気するんだ」っていうような。
その時に、この状況の中でずっと家にいたら大変だなということがわかった。
自分は嫌になったらオフィス行って「ああ、静かに仕事できるな」ってところを、主婦の立場からすれば、こんなに泣いてるところで仕事をするのかっていうのが、身をもってわかりました。
大坪:在宅の方はもう逃げ場がないわけですもんね。
中山:ですね。「仕事と家庭の両立って、こういうものか」っていうのが、痛みをもってわかった。
で、その現実から逃げちゃいけないなと思って「よし、じゃあ女性と同じ状態で自分も、もうオフィスなしにして育児しながら在宅で仕事しよう」と。
大坪:逃げ場を自分から絶った。
中山:絶ちました。それから主夫という形で、1日6時間から8時間は家事育児をやるようになったわけです。
大坪:へー。
中山:うちの妻、銀行員なので、6カ月の育休が明けた後は仕事復帰ですね。
大坪:へー! じゃあ、本当に逃げ場がない主夫に…。
中山:なりました。子どもの病院の健診とか、保育園の保護者会とか。当然食事を作ったりとかも当たり前。
大坪:そういうのは、元々される方だったんですか?
中山:全くやってないですね。
大坪:500時間働いてたらできませんよね。その時から学び始めた?
中山:学び始めました。
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