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「企画をたくらむ」2015年4月17日

 自称「焦る女」神垣です。

 「その経験は味方だ」

 いいコピーだなと思っていました。


 今日、紹介する本は
 自分の勉強のためにこっそり読んで
 誰にも教えるつもりはなかったのですが……

 内容がとても良かったので
 やっぱり紹介します。

 その本とは
 「企画者は3度たくらむ」

 タウンワークの広告で使われている
 「その経験は味方だ」や

 ジョージアのCMで使われている
 「世界は誰かの仕事でできている。」
 を手がけた電通のコピーライター
 梅田悟司さんの著書です。

 「むむむっ、そうきたか!」
 と相手をのけぞらせる企画を生み出すための
 思考とプロセスについて
 丁寧に分かりやすく書かれています。

 「重要なのは、生活者の行動を思い込まないこと」

 「実現できないアイディアは、企画とは呼べない」

 「整理術が苦手な人の企画は、
  企画ではなくアイディアの羅列になってしまうことが多い」

梅田 悟司 著・池永 忠裕 協力 「企画者は3度たくらむ」

 全編、穏やかな語り口でありながら
 ぐっさり突き刺さってくる一文が随所に散りばめられている反面

 ・プレゼンテーションでは
  最もわかりやすくベタな「そうですよね」のA案のほかに
  「そうきたか!」のB案
  「そこまではちょっと」のC案
  という予想外な裏切りのある案も用意し、
  相手の理解を少しずつ深めていく。

 ・考えやひらめきは、それがアリかナシを悩む前に
  まず言葉や構図として棚卸ししてみる。

 といった
 「企画をたくらむ」にあたり、
 具体的にどうすればよいかという方法や考え方も述べられています。

 チームで企画をたくらむ上で
 「専門力同士のぶつかり合い、凌ぎ合いは
  お互いを大きく成長させてくれる」
 とも。

 中でもわたしは、本書の次のくだりが印象的でした。

    製品をどう伝えるか(HOW)、製品の何を伝えるか(WHAT)の前に
  真っ先に考えるべきは、目的、何のために(WHY for WHAT)伝えるか。

  その目的は、商品を爆発的に売るためではなく、
  ユーザーの生活をよりよくしたり、楽しみを与えたり、
  手間や不便を省かせる、
  人を中心に翻訳された特長を端的に表現し、訴求することである。

  その結果、ユーザーが製品の価値を認め、
  その製品が売れることになるのだ。

梅田 悟司 著・池永 忠裕 協力 「企画者は3度たくらむ」

   目先の利益を追うことだけに頓着するのではなく
 もっと先、
 製品やサービズが
 人の生活や、もっと言えば人生を
 より良く変えていくことを見据えた企画。

 これは広告の分野だけの話ではなく
 自分の仕事を考えていくうえでも
 重要な視点だなと思い、刺激を受けました。


 仕事でもっと「たくらみたい」と思っている人に
 おすすめしたい1冊です。


梅田 悟司 著・池永 忠裕 協力 「企画者は3度たくらむ」

  協調性がないのに、なぜかチームで仕事をするのが好き。
  その理由を本書を読んで再認識できました。
(VOL.2396 2015年4月17日配信 メールマガジン あとがきより)


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