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【新視点】"引き締まった吟じ方"を目指そう!

こんにちは、heyheyです。
今日は「引き締まった詩吟をしよう」という新しい視点についてお話します。

これまで私は、より良い詩吟のためには「骨組み」をしっかりと作り、その上で「肉付け」をすることが大切だとお伝えしてきました。

しかし、今回はさらに一歩進んで、詩吟を「引き締める」という新しい観点から考えてみたいと思います。

詩吟を立体的に捉える

詩吟を美しい彫刻や造形作品だと考えてみてください。
これまでの「骨組み」や「正確な音程」という考え方は、その作品を正面から見た時の形を整えることに似ています。

でも、本当に素晴らしい作品を作るには、上からも横からも見て形を整える必要があります。
詩吟も同じで、様々な角度から「引き締める」ことで、より洗練された吟になるのです。

では、具体的にどのような要素に注目すれば、詩吟を「引き締める」ことができるのでしょうか。


1. 言葉の冒頭に「ため」を作る

引き締まった詩吟の第一の特徴は、言葉の冒頭に「ため」があることです。
「ため」がないと、詩吟が流れてしまい、メリハリがなくなってしまいます。

例えば、「しゅしゅくしゅく」と流れるように吟じるのではなく、
「(ため)...しゅ...しゅく...しゅく」というように、最初にしっかりとためを作ることで、引き締まった印象になります。(文章では分かりにくいですが💦)

2. 1音目と2音目にブレーキをかける

「ため」を作った後、1音目と2音目をゆっくりと丁寧に吟じることも大切です。
これは言わば「ブレーキをかける」ようなイメージです。

例えば、「あり」と吟じる場合、
「あ...り…」というように、1音目と2音目の間にわずかな間を入れることで、引き締まった印象が生まれます。

といっても、間延びさせてはダメです。やはり「ブレーキをかける」という表現が一番しっくりきますね。

ブレーキをかけることは、やりすぎると詩吟全体が硬くなったり重苦しくなったりするので、バランスが大切です。

3. 明瞭な発音で「レーザービーム」のような声を出す

詩吟の声を水鉄砲に例えるなら、引き締まった詩吟は「レーザービーム」のような声を目指します。
そのためには、明瞭な発音が欠かせません。

口をしっかりと引き締め、最初から最後まで集中した声を出し続けることが大切です。
口から声が広がってしまうのではなく、一本の線のような声を意識しましょう。

4. 音の変化を明確にする

音程の変化をなだらかにするのではなく、はっきりとした階段状の変化をつけることも、詩吟を引き締める効果があります。

音程の変化がなだらか、というのは、音程にメリハリがない状態です。そうではなくて、カクンッと感じるくらいに明瞭に、瞬時に音を変化させましょう。

普通の歌であればこのようなアドバイスはあまり無いかもしれませんが、詩吟においては、特に「引き締まった詩吟」においては、これはやりすぎて悪くなることは無いと思います。

5. 余計な動きを省く

最後に、声の無駄な動きや揺れを省くことも、引き締まった印象につながります。
必要な音程の変化や表現は残しつつ、それ以外の部分はしっかりと安定させることが大切です。

分かりやすいのが「ビブラート」です。
まず、無意識的なビブラートは極力排除した方がよいと考えます。
その上で、意識的に「真っすぐ伸ばすところ」と「ビブラートをかけるところ」を決めて、聴いている人にとっても分かるようなメリハリが大切です。

こうすることで、音の変化として無駄な動きが減っていき、洗練された、つまりは引き締まった吟になっていきます。

まとめ

これらの要素を意識することで、より「引き締まった」「洗練された」詩吟に近づくことができます。
ただし、これらはかなり高度な技術の組み合わせです。

一つ一つの要素を少しずつ意識しながら、徐々に取り入れていくことをおすすめします。
そうすることで、きっと新たな視点から自分の詩吟を見つめ直し、さらなる上達につながるはずです。


今回の内容は以下のYouTubeからでも聴けます。
後半では実際に私が日替わりで漢詩を選んで吟じているので、良ければチャンネル登録お願いします♪

本日は以上となります。
今後も一緒に、コツコツと吟道を歩んでいきましょう!

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