詩吟の「詩情表現」を上手に行うための5つのコツ
こんにちは、heyheyです。今日は詩吟における詩情表現をよりよくするための5つのコツについてお話します。
1. 基礎の上に成り立つ詩情表現
一番最初に伝えるべきこととして、詩情表現は感情のままに吟じることではありません。これは本当に重要なことで、私も中学生の頃は感情を高ぶらせて吟じていましたが、全然ダメでした。自分自身成長しないし、先生からもコテンパンに言われました笑
詩情表現は骨組み、つまり基礎の上に成り立つものです。骨組みとは、発音、発声、アクセント、音程から成ります。というのも、詩吟の題材となる詩文(漢詩、俳句、和歌)は、長い歴史の中で生き残ってきた名作ばかりであるため、言葉を丁寧に扱うだけでも十分な表現力があるからです。
基礎ができていないということは、発音が雑、アクセントが不正確、音程が丁寧に取れていないということです。言葉を一つ一つ丁寧に扱い、アクセントを正確に付けることが、詩文の言葉の本来の意味・表現を引き出すことにつながります。
2. 言葉の繋がりを意識する
自分が吟じている言葉が繋がっているのか、途切れているのか、終わっているのかを識別することが大切です。例えば「夜河を渡る」は、文字にしたら分かりやすいですが、一文として繋がっています。
吟じていると、ついつい大きな息継ぎをしてぶつ切りにしてしまいますが、「文章として繋がっているかどうか」をちゃんと意識して、表現する必要があります。
これを疎かにすると、詩文の本来の流れが途切れてしまい、詩情表現も失われてしまいます。
3. 聞かせどころを決める
淡々と吟じるだけでは味気ないので、詩文の中で最も聞かせたいところ、お客さんが最も聞きたいところ、作者が最も推したいところを考えて、ポイントを絞ります。
これは年齢や経験によって変わってくる可能性があります。正解はありませんが、自分が最も聞かせたいところを決め、そこだけ少し強調するのがよいでしょう。
4. 相対的な設計を行う
詩情表現は感情のままに行うのではなく、設計が必要です。上記の所で最も聞かせたいところを決めたら、その前後の部分を相対的に設計していきます。
例えば、ある部分を強く吟じたい場合、その直前は控えめにする必要があります。強い部分の後は弱めにするなど、緩急や強弱を考えて全体を設計します。これにより、聴衆を飽きさせず、効果的な詩情表現が可能になります。
緩急強弱の設計はもっと複雑ですが、この考え方から少しずつ先に進めていくのが個人的には一番理解しやすいし、実践しやすいと思っています😊
5. 感情は控えめに
最後に、基本に立ち返ることが大切です。感情があるからといって、過度にしゃくりを入れたりすると、本当に伝えたい感情が迷子になってしまいます。
伝えたいものがあればあるほど、それに特化し、それ以外の部分はシンプルにすることが重要です。詩情表現は、ご飯にふりかけをサラサラっとかけるように、控えめに行うのがちょうどよいでしょう笑。
過度な感情表現は聴衆を疲れさせてしまうので、最後は基本に立ち返り、控えめな詩情表現を心がけることが大切です。
まとめ
詩情表現は基礎(発音、発声、アクセント、音程)の上に成り立つ
言葉の繋がりを意識し、適切に表現する
詩文の中で最も聞かせたいところを決める
聞かせどころを中心に、全体を相対的に設計する
感情表現は控えめに、基本を大切にする
これらのコツを意識しながら練習することで、詩吟の詩情表現をより効果的に行うことができるでしょう。
今回の内容は以下のYouTubeからでも聴けます。
後半では実際に私が日替わりで漢詩を選んで吟じているので、良ければチャンネル登録お願いします♪
本日は以上となります。
今後も一緒に、コツコツと吟道を歩んでいきましょう!
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