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【初レポート】高齢者施設で『詩吟体験イベント』を開催しました

こんにちは、heyheyです。
今日は、先日私が初めて開催させて頂いた、高齢者施設での「詩吟体験イベント」についてのレポートになります。


1. イベントのコンセプト、背景

この詩吟体験イベントは、私から高齢者施設にお声がけし、それに興味を持ってくださった施設とのご縁により実現しました。

コンセプトは「詩吟を知らない人でも、気軽に楽しく詩吟を体験できるイベント」です。

イベントの対象者は高齢者です。
詩吟を長年続けてきて分かったことですが、詩吟は歳を重ねるほどに面白いです。長い歴史の中で残ってきた漢詩等を題材にするので、人生経験が豊富であるほどに、漢詩を味わいやすいのです。

また、詩吟は「体一つあれば、誰でもできる」というお手軽さもあることや「声を長く大きく出すことで健康に良い」ということからも、高齢者(主にアクティブシニア)の方にこそ、詩吟の良さが伝わりやすいと考えました。

  • こうして実現した高齢者施設での詩吟体験イベントですが、参加者の情報はこんな感じです。

     ・参加人数:約20名!
     ・参加者の平均年齢:なんと85歳!
     ・男女比:3:7で女性多め
     ・健常者 6割、要介護 4割

    実際にお会いしてみると、元気な方が多いことにとても驚かされました。

2. イベントの内容

詩吟体験イベントの内容は以下の通りです。

  1. 自己紹介

  2. 詩吟の説明と披露

  3. 詩吟体験

    1. ストレッチ

    2. 発声練習

    3. 俳句を吟じよう

  4. 私の詩吟披露&詩吟の魅力解説

  5. 雑談&アンケート

時間は1時間。要介護の方の体力も踏まえて半分の所で5分の休憩も入れました。僕としては約1時間の間に計6回吟じるという、中々ハードな構成でした(汗)

3. 参加者の反応とアンケート結果

イベントの成果は予想以上でした。健常者の方しかアンケートに答えてもらっていないのですが、とてもいい結果が得られたと思っています。

アンケート結果(回答者12名)

Q1. このイベントは楽しめましたか?
 ・とても楽しかった:33%
 ・楽しかった:67%
 ・あまり楽しくなかった:0%

Q2. 詩吟を知っていましたか?
 ・習った経験がある:0%
 ・少しは知っていた:67%
 ・知らなかった:33%

Q3. 詩吟に興味を持ちましたか?
 ・とても興味を持った:33%
 ・少し興味を持った:58%
 ・興味を持てなかった:8%

Q4. 次回があればまた参加したいですか?
 ・ぜひ参加したい:33%
 ・できれば参加したい:67%
 ・多分参加しない:0%

やはり高齢者にとって詩吟の認知度は高いようですね。
とはいえ、実際にやったことがある人がいない状況で、「詩吟に興味を持った」と言う人が9割、次回参加したいという人が全員、というのは本当に嬉しい結果でした。

4. イベントでの気づき・反省

精一杯準備して臨んだイベントでしたが、実際にやってみることで学びも多くありました。とりあえず殴り書きですが書き残します。

  • 詩吟に興味があっても「体験」と言われると心理的ハードルは高い

  • 高齢者の場合、体力も加味して中間で休憩を入れるのも大切

  • 高齢者施設は感染症にとても気を使っているので、フェイスガードは必須

  • アンケートを気軽に書いてもらうなら、バインダーと書くものセットを準備する

  • 男性女性一緒に詩吟体験する場合、陰音階なら5本、陽音階(俳句)なら4本のキーの高さがちょうど良さそう

  • 詩吟にマイクは不要だが、説明時はマイクがあった方が良い

  • 披露する漢詩全ての資料があると良い

  • 一人でまくしたてるのではなく、相手の反応を拾いながら、会話しながらゆっくりしたペースで講演する方が場の一体感がある

  • 写真撮影スタッフを頼む時は、気の許せる人じゃないとメンタル的にキャパオーバーする(手伝ってくれた友人には本当に感謝)

5. 一番の収穫:詩吟をやる意義を見つけられたこと

このイベントを開催して、一番うれしかったことは「詩吟をやる意義を見つけられたこと」です。

正直なところ、これまでの26年間、僕は大会で上位を狙ったり、発表会で披露するために詩吟を練習してきました。

しかし、今回は全く違います。
詩吟を知らない人に、詩吟の面白さを知ってもらうために吟じました。その充実感、「これだ!」という発見の喜びは大きなものでした。

イベント開始時はまだ怪訝な顔で僕を見ていた女性も、詩吟の体験を通じて表情が優しくなり、イベント最後で詩吟を披露したときは、じっくり聞き入ってくれていました。

その変化が、とても嬉しかったのです。
独りよがりの詩吟ではこのようにはなりません。

「この漢詩はどういう意味なのか」
「この漢詩のどこが面白いのか」
「その面白さを詩吟でどう表現するのか」

といったことを考えながら吟じることで、この心境に到れたのだと思うのです。

詩吟を26年間やってきて、初めて「あぁ、自分はこのために詩吟をやってきたんだなぁ」と感じました。ちょっと大げさかもしれませんが、それ程に、僕にとって大きな発見でした。

6. これまでの経験がマッチした

僕自身の充実感が高かった理由のもう一つに、「これまでの経験が全て活きた」というのがあります。

「こんなスキル、どこで活かすんだろう?」と長年悩んできたものばかりでしたが、それが全て綺麗にマッチしたのです。

  1. 詩吟のスキル → 詩吟の良さを伝える

  2. YouTubeでの発信スキル → 分かりやすく伝える

  3. 本業での施設案内スキル → 分かりやすく伝える

  4. ゴスペルのスキル → ワークショップ形式で体験してもらう

  5. 事前の体力トレーニング → 本番で沢山の吟を披露する

人間、やはり経験が活きてくると嬉しさを感じるのですね。今回はこれ以上ないくらいに経験が活きてきたので、本当に嬉しかったです(2週間前から沢山吟じるトレーニングもしておいて本当によかった💦)

7. 今後の展開

今後の展開を書き記します。

今回の体験会で貴重な実績を得られたので、それを元に他の高齢者施設への営業活動を強化します。自分のHPにも写真をバンバン載せていきます😆(もちろん他の方の写真は掲載許可を入念に確認した上で)

現状は本業の会社員の合間に活動しているので、月に1回、多くても2回というのが現実的な所です。

とはいえこの講座を有償で行うことにより、活動費が今よりワンランクアップし、独立への目途が立てられるように思います。

また、高齢者施設での実績を溜めることで、他の施設(まだ詳細は言えませんが)への営業も加速できると思っています。

さらに、オフラインでの学びはオンラインにも活かせます。
・実際に詩吟を知らない人がどのような所にハードルを感じているのか
・どんなコンテンツがあれば楽しいと思えるのか
・どんな講座を用意すれば一人でも練習できる環境を作れるのか
などなど、アイデアがさらに広がっていきます。

ゆくゆくは、私のような「伝統芸能のスキルを持ちつつも稼げないという理由で活かせていない人を減らし、活性化できるロールモデルになりたいし、支援できるようになりたい」と思っています(ちょっと大言壮語ですが)


アイデアを得てから9ヶ月。
めちゃくちゃ時間がかかってしまいましたが、ようやく一歩を踏み出せました。ここから着実に階段を上っていきたいと思います!

最後まで読んでくださってありがとうございましたー!!

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