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ベルンシュタインから考える

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ロシアの運動生理学者・ベルンシュタインの考えをまとめています。
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#運動スキル

#19 ベルンシュタインから考える13『練習と運動スキル』その2

#19 ベルンシュタインから考える13『練習と運動スキル』その2

前回は、「背景レベルに委託する段階」までの話でした。今回はさらに掘り下げていきたいと思います!

動作の自動化ベルンシュタインは、「自動化は、背景で働く自動性を新たに精緻化し、動作の調整をひとつずつ低次のレベルに切り替えていくことであり、止むことのないプロセスである」としています。

これは適切な背景レベルでの調整が強化され、その後に背景レベルが先導レベルから独り立ちし、新たな自動性を引き受けるよ

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#18 ベルンシュタインから考える12『練習と運動スキル』その1

#18 ベルンシュタインから考える12『練習と運動スキル』その1

今回からは、練習による可能性と運動スキルについて見ていきたいと思います!

練習可能性について
哺乳類のような生物では、ある活動の経験を長く積めば、その分だけ実施した動作や活動が上達します。このような特徴を練習可能性と呼びます。

つまり、動作や行為の繰り返しは、何度も(より良く)運動課題を解決し、解決に至る最良の方法を発見するために必要とされるのです。

生物(主に哺乳類)は生きていくなかで、突

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