ジズス(2)
幼い頃、私は常に4歳上の兄、ヴィゴと一緒だった。
ヴィゴは私のことをジズーと呼んだ。それは私が赤ん坊だった頃から、彼だけが使っていた呼び名だった。
私の持ち物は、着るものであれ、おもちゃであれ、すべて兄がくれたお古だった。
私の湾曲した腕を隠すために、彼は自分の長袖のシャツを着せ、袖の長さを、拳が隠れるくらいに調節しながら言った。
「いいかい、ジズー。この袖をまくってはいけないよ。天使様が自分の羽だと思って、お前の腕を持って行っちゃうといけないから」
彼はやさしく微笑んでいたが、私はその本当の意味をすでに学んでいた。兄にとっても大切なはずの少年期は、弟の私を嘲笑や迫害から守ることに費やされていた。
以来、真夏のどんなに暑い日も、私は長袖のシャツで過ごした。無用な暴力を避けるために。
人々の、私に対する暴力。そして、それを防ごうとして増殖する、ヴィゴの過剰な暴力。
サポートいただけたら嬉しいです。あの頃の私が報われます。今の私の励みになります。