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期待値がプラスのトレードを繰り返せば、お金は増えていく

この記事では「期待値」についてまとめました。
「約5年のパチプロ経験」と「約20年のデイトレ経験」で得た「期待値の考え方」を可能なかぎり詰め込みました。

トレーダーさんのXやブログで「期待値」という言葉を目にしたことがあると思います。
トレードで継続して稼ぐには、この「期待値」が大切です。
とくに、デイトレやスキャルピングのような「短期スパンのトレード」ではとても大切になります。

期待値がプラスのトレードを繰り返せば、利益が増えていく。
計算上、やればやるほどお金が増えていく。

期待値がマイナスのトレードを繰り返せば、損失が増えていく。
計算上、やればやるほどお金が減っていく。

デイトレで継続して稼げる人は全体の数パーセントといわれています。
ほとんどの人は継続して稼げない。
これは「期待値がマイナスのトレードを繰り返しているから」です。

稼いでいる人の多くは、「期待値プラスのトレード」を繰り返しています。
私も「期待値がプラスのトレード」を繰り返しています。
「期待値がプラスのトレード」しかしていません。

ネット上で、「期待値」や「期待値とは」というワードで検索すると、出てくるのは「確率論」「関数」「加重平均」といった難しい内容が書かれているウェブサイトばかりです。
訳の分からない公式も出てきます(ホント、わかんねー)。
これらを理解する必要はないと思います。
もっと実践で使える期待値の考え方が必要。
理解するべきことは、「トレードで使われる期待値の考え方」です。
また、「パチンコ・パチスロで使われる期待値の考え方」も大いに参考になります。

トレードで使われる期待値

トレーダーさんのXやブログを読むと、期待値の考え方が2通りあることに気付きます。
1つは「リスクリワード」による期待値。
もう1つは「回収率」による期待値(私の場合はこちら)。

リスクリワードによる期待値

これは簡単にいうと、「取るリスクに対して、得られるであろうリターンがいくら(値)」ということです。
たとえば、「いくらのリスクを取ったとき、得られるであろうリターンはいくら」ということです。
こちらの期待値は、FXのトレーダーさんがよく使っています。
たとえば、「ロスカットまでの値幅は20pipsで、利食いまでの値幅は50pipsなので、期待値が高い」というように使われています。

回収率による期待値

これは簡単にいうと、「同じやり方でトレードを繰り返した場合、1回あたりのトレードで得られるであろう金額(値)」です。
たとえば、「あるスキャルピングの手法でトレードを繰り返した場合、1回あたりのトレードで得られるであろう金額」ということです。
こちらの期待値は、株のトレーダーさんがよく使っています。
とくに、元パチプロのトレーダーさんは使うことが多いです。
この理由については後でわかると思います。

私の場合は、「回収率による期待値」のほうで使っています。
「リスクリワードによる期待値」の使い方も間違いではないと思うのですが、私の中では「少し違うかな」という気がします。
過去のデータを基にした確率から算出された値ではないので、「期待値」というよりも「期待度」といったほうがいいような気がします。

ここから述べる文章は「回収率による期待値」をベースにしたものです。

期待値プラスの方法を見つけることが大切!

トレードで継続して勝つためには、「期待値プラスの方法」が必要です。
たとえば、「トレード1回あたり、1万円の利益が出るスキャルピングの手法」があったとします。
この手法でトレードを10回繰り返せば、計算上では10万円の利益になります。
1日50回繰り返せば、50万円の利益です。
もちろん、すべてのトレードで勝てるわけではありません。
負けることもあります。
それでも、トータルでは利益が出るわけです。

期待値プラスのやり方を繰り返すことが大切!

「期待値がプラスのやり方」でトレードをする場合に重要なのは、「トレード回数を多くする」です。
トレード回数が少ないと、どうしても「確率の偏り」が出てしまいます。
「勝ちが多くなる」というほうに偏ればいいのですが、「負けが多くなる」というほうに偏ってしまうと、一時的に大きな損失が出てしまいます。

トレード回数を多くすることで、「確率の偏り」がほぼなくなり、期待値通りの値になります。
「確率である値に収束する」ということです(たぶん)。

デイトレやスキャルピングの場合、トレード回数が多くなるので、「確率の偏り」がほぼなくなり、期待値通りの利益を手にすることができます。

期待値プラスのやり方をどのようにして手に入れるのか?

ここまでの解説で、「トレードで継続して稼ぐには期待値がプラスのやり方を繰り返し続けることが大切」ということは、なんとなく理解していただけたと思います。

では、期待値プラスのやり方は、どうすれば手に入れられるのか?
以下の方法で手に入れます。

①やり方(トレード法)を決める

②検証でプラスになるかマイナスになるかを調べる

③「②」がプラスなら、期待値はプラスになる
「2」がマイナスなら期待値もマイナスなので、「①」に戻る

まず、「やり方」を決めることから始めます。
毎トレード、違うやり方では期待値を出せません。
必ず決めましょう。
「どこで買って、どこで売るのか」
がルール化されているやり方のほうがいいです。
やり方は誰かの手法を参考にしてもいいですし、自分で考えてもいいでしょう。

やり方が決まったら、検証作業をします。
決めたやり方でトレードした場合に、収支がプラスになるかマイナスになるかを調べます。
過去のデータを使って検証する方法が一番いいと思います。
たとえば、過去のチャートを使って、「決めたやり方なら、ここで買って、ここで売ることになるので、損益はいくら」というようにデータを取っていきます。
データの数は多いほどいいです。
最低でも100回分くらいは集めたいです。
できれば、300回分くらい。
より正確な数値を求めるのであれば、500回分くらいは必要になります。

過去のデータを使って検証できないやり方もあります。
たとえば、「板読み手法」は「板の過去データ」がないので、検証できません。
このような場合、実践で検証するしかありません。
実践で「決めたやり方なら、ここで買って、ここで売ることになるので、損益はいくら」というようにデータを取っていきます。
実際に売買する必要はありません(期待値がプラスかどうかわからないトレードにお金を遣ってはいけません)。
実践の場合、データを集めるまでにかなりの時間がかかります。

検証が終わったら、結果を出します。
検証結果の収支がプラスであれば、期待値もプラスになります。
トレード1回あたりの期待値を算出しましょう。

トレード1回あたりの期待値 = 収支の合計額 ÷ トレード回数

検証結果の収支がマイナスであれば、期待値もマイナスになります。
このやり方でトレードをすればするほど、お金が減っていきます。
なので、「①」に戻って別のやり方を見つけるか、検証結果がマイナスになったやり方を改良します。
そして、また「②」⇒「③」をしていくわけです。

期待値がプラスになるやり方が見つかるまで、「①⇒②⇒③」を繰り返します。
大変な作業です。
でも、期待値がプラスになるやり方を手に入れられれば、しばらくの間、トレードで稼ぎ続けることができるわけです。
大変でもやってみる価値はあると思います。

リバウンド狙い手法で期待値プラスのやり方を見つけた

私の場合、デイトレでは、最初にリバウンド狙いで期待値の高いやり方を見つけました。
デイトレを始めた頃から、トレードスタイル毎の成績をノートにつけていました。
それで、リバウンド狙いの成績が良いことがわかったので、「しばらくの間はリバウンド狙いだけでトレードしてみよう」と思いました。
「①やり方(トレード法)を決める」です。

リバウンド狙いだけでトレードしていたら、すぐに「大きな気付き」がありました。
「こうすれば、勝てるじゃん」と。
これをトレードにうまく取り入れることができ、「攻略法」ができました。
翌日、実際にトレードしながら、「期待値がプラスであること」を確認していきました。
その後、さまざまな気付きがあり、期待値を上げることができました。

リバウンド狙い手法 1分足編(デイトレ・スキャルピング)

期待値がより高いやり方を見つける

複数のやり方を持っていたほうがいいです。
複数のやり方を持つメリットは以下の通りです。

①1つのやり方で稼げなくなっても継続して稼げる
②安定して稼げる
③利益が多くなる

1つのやり方でずっと稼げるかどうかわかりません。
稼げなくなることもあります。
実際、「期待値がプラスのやり方をしていたのに稼げなくなった」という人を何人も見てきました。
何らかの理由で「期待値がマイナスのやり方」になってしまったわけです。
複数のやり方を持っていれば、たとえ1つのやり方で稼げなくなっても、ほかのやり方で稼げるわけです。

また、複数のやり方を持っていれば、安定して稼げます。
1つのやり方だと、トレードの機会が少なくなります。
複数なら、トレードの機会が多くなるので、安定して稼げるようになるわけです。
同様の理由で、複数のやり方を持っていれば、利益が多くなります。

パチプロによる期待値の考え方

「パチプロ思考の期待値」についても書いておきましょう。
パチンコの話を嫌う人がけっこういますが、トレードはパチンコ・パチスロと似ています。パチプロの思考はトレードにとても参考になります。
普通の人はパチンコやパチスロで勝てません。
一時、勝てることはあるでしょう。
しかし、長く続ければ、トータルで負けるはずです。
お客が損をすることで、店の経営が成り立つからです。
それでもパチプロが勝つのは、「期待値がプラスの打ち方をしているから」です。

私はパチプロをしていたときがありました。
デジタル機やパチスロの攻略法を使って稼いでいました。
違法行為ではありません。
違法行為は業界用語で「ゴト」といいます。
ゴトをする人を「ゴト師」といいます。
私はゴト師ではなく、「攻略プロ」でした。
攻略法を使って期待値がプラスの打ち方をしていたので、ほぼ毎日、勝てました。
勝ちすぎて、東京、埼玉、神奈川の数十店で出入り禁止になりました。
東京・足立区のあるお店では、10~13時間までの間に11万円くらい稼いで、即、出入り禁止になったことがありました(出し過ぎたー)。

まぁ、出入り禁止くらいならいいのですが、大変怖い思いもしました。
地元の人たちに絡まれたり囲まれたり、怖い人たちがいる事務所に監禁されたり、金属バット・木刀・日本刀などを持ったプロたちと揉めたりと、いろいろなことがありました。
この話は別の機会に。

ちょっと話が逸れてしまいましたが、「パチプロ思考の期待値」の解説に戻ります。
「パチプロ思考の期待値」はパチプロの立ち回り方によって違います。
パチプロにもさまざまなタイプがいて、それぞれ立ち回り方が違います。
そのため、期待値の考え方も少し違い、使われ方も少し違ってきます。
大きく分けると、以下の4つの使われ方になります。

1プレイ(または1回転)あたりの期待値
1時間あたりの期待値
1日あたりの期待値
1稼働あたりの期待値

1プレイ(または1回転)あたりの期待値は、たとえば、「パチンコのデジタル1回転あたりいくら」「パチスロ3枚掛け1回転でいくら」ということです。
数十年前のことですが、「ハイアップターボ」というパチスロ機で「チェリー抜き」という攻略法がありました。
「毎プレイ、メダル3枚掛けで4枚の払い出しを得る」というやり方。
メダル1枚を換金すると、約15円(換金率はお店によって違います)。
1プレイあたりの期待値は約15円でした。
1回まわす度に「はい、15円ね」と心の中で言っていました。
たった15円ですが、1日に何千回も回すので、けっこうな金額になりました(1回転にかかる時間は約8秒)。

1時間あたりの期待値は「1時間打つといくら」ということです。
1日あたりの期待値は「1日打つといくら」ということです。
「1時間あたりの期待値」「1日あたりの期待値」は、「メーカーが公開している機種の割数(または大当たり確率)を基にして算出する場合」と「パチプロの経験を基にして算出する場合」があります。
経験の場合はざっくりとになります。
デジパチのボーダー期待値は「メーカーが公開している機種の大当たり確率」を基にして算出します。
たとえば、「店の換金率がいくらなら、1000円あたり何回転すれば、期待値がいくら」というように計算します。

私がパチプロをしていた頃は、プロの経験を基に期待値を出すことが多かったです。
京楽産業のサンスカーレットという機種でストップボタンを使った攻略法がありました。
デジタルが回ったら、あるタイミングでストップボタンを押して、3つのデジタルのうち、真ん中と右側のデジタルをゾロ目にする。
ゾロ目が奇数になって、左側のデジタルも同じ数字になれば、大当たり。
前出の「3時間で11万円」の機種はサンスカーレットです。
1日あたりの期待値は「7万円以上」だったと思います。

1稼働あたりの期待値は、たとえば、「大当たりが出るまで打つといくら」ということです。
最近では、「パチスロの天井狙い」で使われることが多いです。

これら4つのうち、トレードに取り入れたいのは、「1プレイ(または1回転)あたりの期待値」か「1稼働あたりの期待値」です。
「1トレードあたりの期待値がプラスなるやり方」が大切ということです。

「期待値がプラスのやり方を見つけること」を意識しながらデイトレをしていた

最後に、私が他のトレーダーさんたちと違っていたところを書いておきましょう。

私はパチプロをしていたことで、「期待値」の重要性についてよく理解していました。
「期待値がプラスのやり方を使わないと、継続して稼げない」と。

だから、短期のトレードを始めたときから、「目先の利益」よりも「期待値がプラスのやり方」を得ようとしていました。
このあたりが、他のトレーダーさんと違うところだと思います。
普通の短期トレーダーさんは目先の利益を得ようと必死になります。
短期トレードをしているわけですから、当然のことです。考え方は間違っていません。
でも、私はもっと長い目で見ていました。
「目先の利益を得ること」よりも「生涯の利益を多くすること」を考えていたわけです。

ITバブル(1998年頃)でスイングトレードをしていたときも、そうです。
デイトレを始めたときも、そうです。
常に、「期待値がプラスのやり方を見つけること」「生涯の利益を多くすること」を意識していたわけです。

こういった意識があったからこそ、リバウンド狙い手法で「大きな気付き」があり、期待値の高いやり方を思いついた。
その後、押し目買いや飛び乗りなどでも気付きがあって、期待値の高いやり方を思いついた。
FXについても同じです。

もちろん、継続して稼げるようになった今でも「期待値がより高いやり方」を探し続けています。

以上です。

書き終えての感想ですが、かなり難しかったです。
期待値については、自分の頭の中ではわかっているのですが、それを言葉にして説明するのが難しい。
じつはこの記事、3、4ヵ月前に書き始めたのですが、説明が難しくて途中でやめてしまいました。
今回、文章が頭の中に浮かんだので、なんとか書けました。

とにかく、
期待値がプラスのやり方は、やればやるほどお金が増えるので、やり続けること。
期待値がマイナスのやり方は、やればやるほどお金が減ってしまうので、やらないこと。

この記事が何か参考になれば嬉しいです。

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