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【耳読note】『すべてのことはメッセージ小説ユーミン』山内マリコ

(あらすじ)
「荒井由実」は1954年1月に八王子の裕福な
呉服店の次女として生まれた。

6歳でピアノを習い、その後三味線を学び
そこで自ら歌うことも教わる。

中学からは立教女学院に進学して
高校までの6年間を過ごすことになるが
そこで作詞作曲をするようになる。

音楽だけでなく絵画やデッサンを勉強して
入試を経て多摩美術大学にも進学する。

呉服店の経営をしている自立した母親のもと
素敵な大人に囲まれて次女としての
自由な感覚と持って生まれた才能を
いかんなく発揮して「ユーミン」として
ミュージシャンになっていく。

シンガーソングライターとして10代にデビューして
ファーストアルバム「ひこうき雲」の発表

そのアルバムづくりのセッションで出会った
松任谷正隆と結婚して
「松任谷由実」になるまでの物語。

(感想)
僕が1964年10月生まれなので
学年では11年上、年齢で10歳年上になる。

荒井由実はなるべくして
「ユーミン」になったんだと
この小説を読んで理解した。

・自立した経営者の母親を見て育つ
・次女としての自由な感覚
・立教女学院時代の謳歌した青春期
・学院にあったパイプオルガンからの強い影響
・中学から洋楽に興味を持ちブリティッシュロックの深堀
・物おじしない性格からの音楽仲間の人脈作り
・麻布台キャンティへの出入り
などなど…。

僕より10歳も年上の当時の八王子育ちの中学生が六本木に繰り出して
文化人があつまる麻布台のイタリアンレストラン「キャンティ」
に出入りするようになるなんて普通じゃない…。

立教女学院は僕が旅行会社時代に仕事で取引のあった学校で
時の教頭先生に
「ここのピアノがある部屋でユーミンが作曲していたんですよ」
とその部屋を見せてもらった事があった。

また「礼拝堂」にもお邪魔させてもらい
大きなパイプオルガンを見せてもらった事もあった。

ユーミンは、ミュージシャンとしての先天的な才能もそうだが
裕福な家庭で育った「素直さ」と「したたかさ」と「度胸」とが
すべて備わっていて、そこに本人の大きな好奇心が掛け合わさって
「ユーミン」という偉大な芸術が生まれたのだと感じた。

今年70歳になったユーミンには
「年」を感じさせないパワーがある。

まだまだ大いに活躍していただき
僕らに元気を与え続けて欲しい。

この小説を読んで、かつての「青春」
を思い出し爽やかな気分になった。

ファーストアルバムの「ひこうき雲」を聴き直したい。

僕はこれからの「第2の青春」を謳歌したい。

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