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A列車に乗ってNYのハーレムへ

紫煙とバーボンが入り混じったジメジメの空気 NYのハーレムに迷い込んでいるらしい。黒人たちの中に数人の日本人? 中国人か韓国人かもしれないな。コンクリートの瓦礫が冷たい街だ。 恐怖…

ビルの隙間の朽ちたドアーを開けて小さな空間へ入る。エレベーターが… その中に…線路が…。鉄の塊のような電車が来る。トークンを入れて乗ってしまう。乗って気が付いた。A列車と呼ばれる地下鉄だった。 

乗客は誰もいない。次の駅で降りる。狭い階段を上って外へ出ると、下町の住宅地のようだ。恐怖心はあるが嫌ではない。

新築の2階建てモルタルのアパート…外に洗面台が5台並んでいる。其々にヘアーブラシ類がセットされていて、ミラーもついている。こんな処に住んだら、どんな人生になるんだろうかと考える。

再び、地下鉄のホームにいる。数人の黒人たちとナッツを食べながらA列車を待つ。悪戯してナッツの中に硬いコーヒー豆を混ぜてみる。それがバレて皆で大笑いしている。そこへA列車が来る。

しかし、ホームが違う。失敗した。帰りは反対側のホームへ行かなければならないのだ。間に合わない。

A列車の乗客たちが、肩をすくめて残念そうなアクションをする。俺もオーバージェスチャーでリアクションした。

そのA列車は夢の銀河鉄道のように走り去った。突然シーンが変わった。大きな駅のコンコースにいる。人が大勢いる。朝のニューヨークステーション…コカイン中毒者救済のゴスペルコンサートをやっている。

ハーレムの125丁目は愉しい街だったな…と独りで呟いた。



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