見出し画像

2021年1月11日の言い訳 題「成人」

今日も短歌を作りました。

第一首:人に成る前天使とも呼ばれたが思い返せば獣であった

テーマを熟語でもらった時にまず最初にしてしまうことは読み下しです。これは癖になっていて、今回の場合「成人」→「人に成る」と読めた瞬間にじゃあ20歳になる前は人じゃなくて何なんだ、というところから作歌することを決めました。

人に成る前子供とも呼ばれたが思い返せば獣であった

「天使」でなく「子供」という案もありました。自らを振り返って「獣だったなあ」というのがあり下の句は早々に決めたのですが、「成人」という題に沿いすぎていてそれを離れたときに弱い気がしたので「天使」にしました。

第二首:この街は新成人がジャックした老いも若きもダンスを踊れ

こんな状況ですが、街のそこここで晴れ着姿の新成人が歩いていてとても目を引きました。そこで新成人による市民ホール占拠(私は暴れる新成人のニュースを毎年恐々としながら見てしまう)の歌にしようかと思ったのですが、せっかく会場を離れて街中で散見される状況なのだから街をジャックしてしまおうということになりました。

で、じゃあどういう要求をするのかと考えたときに、彼らは恐らく「体育の授業でダンスをやらされた最初の世代」なんだと思い至りました。中1・中2での学習を必須にした新学習指導要領への移行が平成24年らしいので大体最初の世代で間違ってないと思います。

まあ真偽はともかく、それに対する恨みっていうのが要求としてあらわれてくるのが面白いかなと思ってこういう下の句になった次第です。僕は今ダンスを学びたくて仕方ないのですが、思春期に自分の不器用な人体操作術を笑われたらと思うとゾッとします。

悩んだのは「ダンスを踊れ」がいわゆる頭痛が痛い構文に当たるということ、そしてできれば学習指導要領に合わせて「創作ダンス」にしたかったということです。

この街は新成人がジャックした創作ダンスを踊れ者ども

こうしてもよかったのですがなんだか新成人側が踊り始めてるみたいで「どういう状況?」という感じがするので今の形になりました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?