消費者はGAFAやBATHよりも良いと思うサービスが出てくればそれを使い始めるだけなのだ。

『これは何を意味するか。ようするに「LINEだけにあってGAFAにないもの」は無料電話のサービスである。これは、とても便利である。だからこそ、利用者があっという間に急拡大したのだろう。スカイプという無料電話サービスもあるが、これは使いにくい。そうだとすれば、LINEは無料電話サービスという唯一無二の強みがあるのに、なぜ、わざわざヤフーと統合するのだろうか。LINEはすでに台湾やタイ、インドネシアに進出している。事業が順調に展開しているなら、このまま勢いに乗って、自力で欧州や米国にも展開していけばいいのに、なぜそうしないのだろうか。その答えは、もしかしたら、事業が順調に展開していないからなのかもしれない。サービスエリアは拡大しているが、儲かっていないのだ。儲かっていないのであれば「これ以上は無理。ヤフーの資金力を頼ってビジネスモデルを再構築する」と考えたとしても、不思議ではない。なぜ儲からないのか、と言えば、それは無料だからかもしれない。利用者はタダだから、どんどん増えたが、それに伴って費用はかさむ一方、広告などの収益は思ったほど、伸びない。そういう悪循環にはまっていた可能性がある。ヤフーとすれば、LINEの無料通話が儲からないとしても、それこそがGAFAにない強みであるからこそ、LINEとの統合を望んだのではないか。無料電話で儲からなくても、いや多少の損失が出たとしても、それでショッピングや検索事業が伸びてくれば「お釣りを払っても余りある」と考えたのかもしれない。このあたりは事業に詳しい専門家がしっかり分析してくれるだろう。それは、私の仕事ではないから、これ以上は立ち入らない。私が思うのは「消費者は賢い」という単純な真実である。LINEに袖を引っ張られて、ヤフーのショッピングや検索に流れていくか、と言えば、そこは簡単ではないだろう。LINEでヤフーの広告を見ても、商品を買うのはアマゾン、というケースは十分にありうる。クリック一つで済むからだ。キャッシュレス決済のペイペイとLINEペイを当面、存続させるというのも、理解しにくい。せっかく統合するのに、似たようなサービスを残すのは経営資源の無駄遣いにならないか。決済部門の収益は両社とも直近で赤字というから、なおさらだ。~ITの世界では、いまや優秀な人材には世界中から仕事のオファーが来る。オファーが来ないような人は、そもそも優秀でない。ネット上で実施される世界共通の試験があって、そこで高得点をとれば、あっと言う間に年収5000万円、1億円という値段がつくそうだ。金融の世界も似たような事情になっている。世界には、無数の金融関連企業があるが、働き手からみると、実はそこに明確なランク付けがある。優秀な人材には高給と自由な仕事環境が保証されているが、そうでない人にはそうでない仕事しかない。トップランクの企業からは、いくらでも下に転職できるが、下から上の転職は自分の優秀さを証明できない限り、極めて難しい。なぜ、ITや金融産業がそうなったかと言えば、いずれも人材の流動性が高くて「国境は関係ない」からだ。世界を相手に仕事をする世界では、もはや人材獲得も自分たちのマーケットでも、国境はないも同然だ。そういう視点からみると、働き手が「ヤフー+LINE」を選ぶか、GAFAを選ぶかという基準は、給料水準と仕事環境になる。べつに、GAFAが業界の強者だから選ぶのではない。どうも「ヤフー+LINE」は働き手として「日本人」を意識しているのではないか。米国企業のGAFAは当然ながら、日本人を意識していたりはしない。優秀であれば、日本人だろうとインド人だろうと採用するだろうし、そうでなければ、採用しないだけのことだ。そのあたりも「ヤフー+LINE」はズレているような気がする。まして、マスコミはなおさらだ。なんだか「日韓連合軍(LINEの親会社は韓国企業)が米国の4大巨人に対抗する。そら、ガンバレ!」みたいな気分が報道ににじみ出ている。まったく、戦争じゃあるまいし、何を言ってるんだか。日本のマスコミのズレまくりは、相変わらずである。』

多分、人口多数世代の方々にはこんな感じにとらえられているのでしょう。この記事で『ようするに「LINEだけにあってGAFAにないもの」は無料電話のサービスである。これは、とても便利である。だからこそ、利用者があっという間に急拡大したのだろう。スカイプという無料電話サービスもあるが、これは使いにくい。そうだとすれば、LINEは無料電話サービスという唯一無二の強みがあるのに、なぜ、わざわざヤフーと統合するのだろうか。』という考えをもとに話を展開している点が消費者のひとりではあるが各サービスをうまく使っている様には思えない60代の方の一意見という感じが否めない。現にFacebookにはFacebookメッセンジャーという無料電話があり、AppleにはFacetimeという無料電話があるのに『LINEは無料電話サービスという唯一無二の強みがある』と言い切ってしまっているのは誤解を招く表現だ。今回のYとLの経営統合は米のGAFAと中のBATHの二大勢力に対して第三の選択肢となるべくSoftbankが仕掛けたのだ。この経営統合でこれからどうなるかは他ならぬSYLの今後の戦略次第なので消費者はGAFAやBATHよりも良いと思うサービスが出てくればそれを使い始めるだけなのだ。

ヤフーとLINEの経営統合がイマイチ「ピンと来ない」理由
一般消費者の目線から見ると…
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68596

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