ビジョンブックで描きたい道東の未来
ドット道東の理事をしている野澤です。
みんなに理想を書いて欲しい、未来を書いてほしい、と言っていましたが、ようやく自分も書けました。
まずは皆さんにお礼を言いたいです。
ビジョンブックへの支援、#道東の未来 の投稿、本当にありがとうございます。
皆さんの貴重なお金、貴重な時間を僕たちの事業に使ってもらっている。ありがたい話です。
ビジョンブックについては、まだどんな本の内容になるか定まっていない部分も多いです。作りながら整えていく。答えを作りすぎず、沢山の方に関わってもらって、想像をはるかに超えたものにしていきたいなと思っています。
本題、自分の理想ですね。
僕は19歳のときから自分がやりたいなと思ってることの根本は変わっていないらしい
改めて考えてみると、自分がやりたいなと思っていることの根本は、19歳の頃からあんまり変わってないんです。
「自分が住んでる場所がいいね、って思える人を増やしたい」
いや、変わってないというか、この10年間、いろんなことに興味を持ってやったけど、根本をたどると、結局やってる理由がここに繋がってくることばかりなんです。
京都で生まれ育った僕は地元が好きな人たちばかりの中で育ってきました。仮に自分の育った街があんまり好きじゃなくても、京都という所はいいということはみんな認識して育って来たと思います。だから、住む場所がいいところだから住む、みたいな感覚は当たり前でした。でも、大学に進学し、地方から下宿で来る友人たちとの会話で「地元には帰りたくない」「東京か関西で就職する」ということに衝撃を受けたんです。
だって「日本嫌い」とか「自分の住んでる場所が好きじゃない」とか。そういうことを言う人がいたら寂しいじゃないですか。それは場所だけじゃなくて、会社や学校の組織でも感じました。自分の所属してる会社をネガティブなことばっか言ってたら嫌じゃないですか。
本当それだけ。その違和感を今でも引きずってて、その自分とのギャップを解消したいなと思って生きているらしい。
本当に自分がやりたいことってなんなんだろう?って何度も自問自答してきました。でも僕には突き詰めたいことがない、ということもわかってきました。
どうやら自分の関わる場所や組織のいいところを探したり自慢したりするのが趣味らしく、自分の住んでる場所、自分の所属してる組織、自分の友達を「どうだ!素敵だろ」って一生言い続けることができたらいいらしいのです。
(もし同じようなことができたなら、十勝に住んでも、四国に住んでも、東北に住んでも、同じこと言ってると思うし。)
「こんなもの作りたい!」とか「こんな課題を解決したい!」とか本当になくて。頭でやりたいと思うんだけど、長続きしない。そんなに深く探求したり、根気強くモノづくりに取り組める能力がない。もしくは出会っていない。のが今の状況です。
だから、自分が「これいいやん!」って思ったことや、「これいいでしょ」思ってる人の価値観に共感して、それで寄り添って実現していく。そういうことをやり続けるのが、今の自分の未来なんだろうなと思ってます。
・ドット道東もそう
→道東というドメインにこだわって、必要なことを仕掛け続けたい
・ドット道東と関わってくれる友人そう
→一緒に仕事する人を増やしていきたい
・配偶者、家族もそう
→一番身近なパートナーや家族がやりたいことをやれる環境を作り続けたいし、いろんな経験ができるようにしたい。
・道東という地域、十勝、帯広という地域も
→自分たちで暮らしを作っていくという実感を得られる人たちと暮らしていきたい。
なんとか前向きに生きてる人と一緒に、そしてその人たちと一緒に仕事ができるように。さらに、前向きに生きていく人たちを増やしていって、自分が楽しく暮らしていける環境を作っていきたいなと思います。
ビジョンブックから生まれる未来
僕がビジョンブックで何が起こって欲しいかも書いておこうと思います。
それは、
人と人とが繋がっていく
ということ。
自分が十勝にいる理由は、間違いなくいろんな人と出会って、いろんなことができる環境があったから。
何かにチャレンジするときには、誰かからの声かけや助けがありました。
他にも、前向きな姿勢でいる人やいろいろと取り組んでる人たちの共通点を集めていくと、必ずどこかのポイントで人との出会いがきっかけになったりしているんです。
だから、前向きに何か取り組みたいという人を可視化させて、ビジョンブックを通してたくさんの人を知るきっかけになれば、人と人とがつながるきっかけになるかもしれない。ビジョンブックを通して、人を知り、人と出会うことで、やってみたいことをやりたい状況に、やれる環境に作っていきやすくなるのではないかと考えてます。
ガイドブックで「.dotoを読んで来ました」という声があり、そこから会話が生まれたという話をたくさん聞きました。同様にビジョンブックでも.dotoに掲載されているからこそ話しかけやすくなる気がしていて、「.doto載ってましたよね!〇〇したいんですね」というような会話がたくさん生まれるといいなと思っています。
その結果の延長線上に、自分が住む地域を楽しくしていく種がどんどん育っていくんじゃないかと考えています。
だから、1000人の人に登場してほしいと思って、ビジョンブックを作ることにしました。ビジョンブックを通して、人の出会い方のパターンを増やして、前に進むことを増やしていく、そんな感じです。
この場所で生きていくことを考えることが、キャリアの積み重ねになる
ちょっと角度を変えて、ビジョンブックと合わせて、最近考えてることも書いておきます。ドット道東の求人メディア「#道東ではたらく」と合わさる部分で、働き方とか、企業の方へのビジョンブック への関わり方についてを書きます。
「キャリア形成する」とか、「キャリアを考えよう。」とかずーっと流行ってるけど。なんかそれは違うような気がしててるという話です。
「キャリアアップをしよう」とか「これからの時代を生き抜くために、自分の描くキャリアのためにこれをやるべきだ。」みたいなのって本当に必要なのかなって思ってるんです。
明確になりたい姿があるなら別かもしれないけど、大半の人がなりたい姿を明確にできるわけではない。というかわけがない。仕事しながら、必要なことを必要とされることを見つけていくという人の方が多いと思うのです。実際、自分自身がキャリアを積み上げてるというよりか、そのとき必要なことをやってるだけだし、周りにもそういう人が多い印象があります。
今の時代、「仕事」と「自分の人生」だけを結びつけて暮らしや働くことを考えるは難しいだろうなと思っています。
昔は仕事をすれば、目の前のことに這いつくばって、組織のいうことをこなしていれば、終身雇用で定年まで働いて、あとは年金暮らしで。という幸せな生き方という路線が用意されていたと思うんです。
仕事:頑張って働けば、定年まで過ごして、老後も暮らせるもの。
自分:長く働けるところでがむしゃらに働けば、幸せに生きることができる。
みたいなイメージ。でも、今はそんな状況じゃなくて。普通に這いつくばってても、会社自体は守ってくれない時代になった。(そもそも会社が守ってくれると言う認識自体が生物として違うのかもしれない。)それもあって自分自身が生きていくために「キャリア」を考えようという話が出てきているいるんだろうなと。
「仕事」と「自分」だけの関係性だと、本当に仕事の目的を明確にしていかないとなんでやってるんだろう?みたいな難しい局面がたくさん出てくるんだろうなと。会社が守ってくれないなら自分しかいない。みたいな感じかな。でも不安だ。どうしたらいいんだ。とりあえず今の会社で頑張ろう。でも、この働き方でいいのかな?みたいなループに陥る。
そこに「場所」のドメインを入れるだけなんだかしっくりくるようになってきていているのが今の自分です。「仕事」と「住む場所」と「自分の人生」の関係性で結びつけるということが、これからの一つの安心感につながるんじゃないかな思うようになってきているのです。会社は守ってくれないけど、地域で何か飯のタネや繋がりがあればまだなんとかなる。みたいなイメージで、「住む場所」を入れると「信頼」や「繋がり」が途端に入ってくるなーと感じています。
住む場所:地域が必要なことで働く場所や働き方を探す、作る。
仕事:成果のお金だけじゃない人との繋がりで、信頼が積み重なる仕事をする。
自分:地域で必要とされる価値を提供する力や信頼を得て、明日に繋げる。
(まだ自分でもしっくりきてないから矛盾はあるかも。)
「この町に必要なのは、こういうスキル、この仕事」「だから今、自分はこれをやるんだ。」というイメージ。
結局仕事の大半は「他人の代わりにやること」ばかりでもあるのえ、「この地域で生きていく」ことを決めることで見えてくる、「地域で価値を提供するスキルや信頼を積み上げること」がキャリアを積み上げていくみたいなイメージになっていくんじゃないかなと。だから、やりたいことを探すというより、今ある環境で自身の信頼を得るため働いて、自分のできることを増やしていく。というようなイメージの方がすんなりといく気がしています。
じゃ、「好きなことできねえじゃねえかよ」と言う声が聞こえてきそうですが、土台はやっぱりそう。だって自分一人じゃ生きていけないから。でも今は、ネットの環境などにより好きなことが好きな場所でできる状況にもなってきているし、好きなことで最低限生活していける仕事にするということもしやすくなってきていると思う。
また繋がりができれば、継続的に買い続けてくれる地域の方々としても超優良で地域内循環が起こる経済も発生する。そう思って前向きに捉えればいい。そこからネットも含めて、全世界に打って出ることができる環境だし。
で話を本題に戻すと。
「なりたい自分になるためにキャリアを積みあげる」っていう考えじゃなくて。「この地域に、自分が楽しく暮らしていくために、やることをやる、やれることで貢献する。その結果が、いわゆるキャリアというか自分の人生の積み上げになる」イメージです。そして、その連続が暮らしている街をもよくしていくし、自ずと自分の暮らしもよくなる。みたいな。
伝わるかな。
#道東ではたらく のサービスは、「実はこんな仕事も道東にはあるし、道東じゃできないなんてことないよ」とか「道東ではたらくことができる環境がたくさんあるということを示す」ことはもちろんなんだけど、一つの会社で縛られるんじゃなくて、「道東で働いて、会社だけじゃないコミュニティや友人関係をつくって、会社は辞めたけど、道東で暮らしていきたいという人も増やしていけるサービス」でもあると思ってます。
そんな未来を、地域と生きていく未来を。仮説を立てて、ビジョンブックと道東ではたらくを通して、見つけて行きたいなと思ってます。
だから、企業の人にもたくさん道東でやり続けるビジョンを語ってほしいし、働き方を示してほしい。ぜひ、未来へのメッセージ広告お待ちしてます!!
自分の住む町や親の仕事が尊敬される社会にもしたい
抽象的なことばかり書いてきましたが、最後も抽象的な概念で。
道東にUターンしたり、戻ってくることを経験している人に共通しているのは
「外に出てみて地元の良さをわかった。」
「人に言われて自分の生まれた町、両親の仕事が誇らしいことを認識した。」
こういうことを言う人が多いという印象があります。自分の街を肯定をすることを他所、他者から教えてもらって、自分の育った場所や今の自分に肯定感が生まれてきて、その場所や暮らしにコミットすることが芽生えてくる。そういう感じだなという印象です。
話は変わって最近、関西に住んでいたときの学生時代の友人に
「野澤って、今北海道にいるけど、人住んでんの?」
って言われたことがありました。冗談とわかっていたけど、めちゃくちゃ腹が立った。ああ、こういうことかと、ようやく地方に住んでる人たちのその煮え切らないみんなの感覚がわかった気がしました。
「はいはい、言っとけ。お前ら乏しいね。」とおれは思えるけど。でも、それが積み重なると、やっぱりここはあんまり良いところじゃないのかな?って思う要因になるんだろうな思い、なんだか新しい感覚というか感情を手に入れました。
そして自分も京都や札幌にいた時に、地方を面白おかしく揶揄していたことを反省したのです。(特に亀岡と滋賀の人ごめんなさい。関西の人はわかるかと。)
そういうことが積み重なって、今思うのは、
「自分の居場所がいいねって思える社会、他人の居場所もいいねって言いあえる社会」
自分の価値観もいいし、他者の価値観もいい。というようになればいいなと、そんなことを最近は考えてます。
具体的なことを書かずに、最近考えてる抽象的なことばかりを書いていきましたが、今僕はそんなことを考えています。
そして、引き続き、みんなで前向きに未来を語っていきましょう。
後ろ向きより前向きがいいし。
ビジョン語らないより語った方がいい。
理屈とか抜きで、前向きな方が良い!そういうこと。
みんなの道東の未来、めちゃ面白いので、ぜひ見てください!