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語彙力の差はストレスを生むという話

皆さまは、人と会話していて
「こいつ話が通じねぇ……」と思った経験は無いだろうか?
私は何度かある。
(みんなあると思っているけど、どうなんでしょ)

こっちの言い回しが悪いのかと思って、何度か言い換えていくうちにわかったことがある。それは語彙力の差があると会話が通じにくくなる、ということだ。

昔タモリさんの番組で
「ボギャブラ天国」というものがあったが、語彙=ボギャブラリーということでボギャブラリーという言葉が広がったきっかけになった。
タモリさんはうちの父も大好きなので(ちなみに夫も大好きだ)
毎週見ていた。
同じような言葉でも聞き方によって全く違う意味の言葉に聞こえるという番組だったが、元の言葉と変えた言葉のどちらの意味も知っていないと楽しくないので、それこそ語彙力の無い人には面白くもなんともなかっただろうと推測される。

私は商業高校を卒業した後、某スポーツ用品店に就職した。
私が高卒で就職を決めたときは俗に言う「第一次就職氷河期」だった。
バブルがはじけた直後で、就職活動は難航していた。
もっさい少女だったし、コミュ障でもあった私の就職活動はひどいもので
事務職での就職をあきらめた私は、採用してくれたスポーツ用品店に就職を決めたのだった。
とにかく人を使い倒すブラックな会社で、展示会は休みの日に行けと言うようなところだった(週休は火曜のみ)のに手取りは12万位だった。

仕事も研修などは無く、見て覚えろの世界。
(販売業なのに、客注のやり方も何も教えてもらえなかった。)
見ていたら何となくできたものの、こんな会社あるんだなというのが感想だった。
一緒に働いていた面子も、スポーツ馬鹿かヤンキー上がりみたいな人が多く、スポーツやりそうなのは見た目だけでほぼ興味の無かった私は、毎日休み時間に読書していた。

という訳で皆いい人ではあるのだが、とにかく話が合わない。
良く言われたのは
「言ってる言葉の意味が難しすぎてわからない」

たぶん彼らに「語彙力」と言っても通じないだろう。
「知っていて使える言葉の数のことだ」と説明してようやくわかってもらえた。
しかし、こんなまだるっこしい言葉をいつも使うわけにもいかない。

なるべく簡易的な言葉を使うようにはしてたが、本当にストレスだった。

運よく今の会社に事務員として採用され、一番気楽だと思ったのは
言葉が通じない、という事がほぼなくなったからである。
もちろん私も言い回しを考えたり工夫していったという事もあり
文章も独りよがりではなくわかりやすいと褒めていただくことが増えた。

ストレスがすべて悪ではないという証明である。

ロジカルライティングの先生に褒めてもらった経験もあるが、
それも自分と価値観と語彙力を同一としない人たちの間で揉まれた経験が
生かされているのかもしれない。


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