見出し画像

最近の外来Q&A

最近外来でよくある質問について、Q&Aを作成してみました。情報は常にアップデートされます。あくまで、現時点での回答であることに留意ください。

Q うちの子はアレルギーがあるんですが、新型コロナワクチンを接種してもいいですか?
A 原則、ワクチンの成分にアレルギーがあるとわかっている場合、1回目の時にアナフィラキシーになった場合以外は接種することができます。卵アレルギーや牛乳アレルギーなど他のアレルギーがあるからといって接種できないわけではありません。アナフィラキシーの経験がある人は接種後長めに(30分)観察します。もし症状が出てもきちんと対処すれば大丈夫です。

Q ワクチンはファイザーとモデルナとどっちがいいですか?
A この二つは双子のワクチンと言われるぐらい似ています。副反応はモデルナが若干多いというデータはありますが、効果はどちらも高いので、どちらでもいいと思います。いずれにせよ、副反応は一時的です。

Q 妊娠しているんですが、新型コロナワクチンは大丈夫ですか?
A 大丈夫と考えられています。米国CDCは「妊娠中の人や妊娠を予定している人、授乳中の人たち全てに、新型コロナウイルス感染症から身を守るためワクチン接種を推奨する」としています。日本産婦人科学会も、「妊婦は時期を問わずワクチンを接種を推奨する。」としており、妊婦の夫/パートナーにもワクチン接種をすすめています。

Q ワクチンの予約ができないのですが?
A 現時点でも毎日100万回前後接種されており順次入荷しているので、待つ必要はありますが確実に接種できます。デルタ株の脅威により早く打ちたい人が多い、一部の自治体のデータ入力が遅れている、職域接種が想定より多かった、行政の配分がうまくいっていないなど様々な理由が考えられますが、かなり待ち時間が長い場合があるようです。ここは行政になんとかしてもらいたいですね。

Q 10歳の子どもがおり、心配でワクチンを受けさせたいのですが・・
A まだその年齢では接種できません。まわりが確実に接種して、子どもに感染するのを防ぎましょう。
補足:子どもに接する先生、保育士などは必ず予防接種を受けるべきです。

Q  ワクチンを接種したら、カラオケや会食をしてもいいですか?
A ワクチン接種によって重症化率や死亡率は激減しますが、感染予防効果は十分ではありません。感染確率は減りますが、感染の可能性はありますし、かかったら未接種者と同じぐらい人に感染させます。今までの感染防御策を変えないでください。未接種の方はより注意することが必要です。

Q やっぱり歌いたいんですが・・(自分のことかな😅)
A お客さんがいるライブや多人数でのカラオケはやめてください。仲間に感染させることになります。マスク歌唱でも飛沫はすり抜けます。webライブが理想ですが、やはりお客さんがいた方が気持ちいいですよね。でも、我慢しましょう。私が歌うとしたらピアノスタジオで十分に広い部屋で、時間も長めに取り前後で換気しつつ弾き語りします。1人が理想ですが、2人の場合は十分に距離が取れる大きな部屋で。広さにもよりますが、3人以上はおすすめしません。

Q クラシックは安全と聞いたのですが・・   
A 静かに弦楽器やピアノの演奏を聴くのであれば比較的安全ですが、マスクを着用し、広い会場で互いの距離を十分に取り、会話を避ける必要があります。コーラスはカラオケと同じで控えた方がいいですし、管楽器の取り扱いも慎重に行う必要があります。また、発表会などで人が集まるのはかなりリスクが高いと思ってください。

Q どのような飲食店ならいいですか?
A できるだけ控える方がいいですが、行く場合は家族やいつもいっしょにいるパートナーに限る方がいいです。ランチでも3人以内をおすすめします。他のお客さんと2メートルは離れている、換気が十分に行われていることを確認します。アクリル板、手袋、空間除菌は効果がないと思ってください。店員さんが不織布マスクをしていた方が安心です。

Q マスクは何がいいですか?
A 不織布にしてください。そこにいるみんながマスクすることが大切です。正しく着用しないと効果が下がることに気をつけてください。ウレタンはデルタ株には効果が低いと思った方がよさそうです。人通りが少ない外を歩く時はウレタン、人が多くなったら不織布と切り換えて使うこともできます。

Q 子どもは軽いですか?
A 軽いと言われてきましたが、最近は患者さんが増えて重い人が若干増えてきました。

Q 入院はできますか?(東京都)
A 入院できる場所を探すのに時間がかかるようになりました。結局入院できない場合もあります。緊急でない手術や入院を中止するようにもなりました。持病などの管理をしっかりして悪化しないようにしてください。熱中症や交通事故、水難事故に気をつけてください。

Q 家庭内感染が多いんですか?
A そうです。ただ、家庭内感染とはいっても家庭に持ち込んだ人がいるわけで、やはり会社や会食で感染した大人が発端者であることが多いです。保健所の調査で経路不明となっている場合でも、よく聞くと会食やパーティーをやっている場合が多いです。最近は感染者が入院できず自宅待機になって家庭内感染というのが増えてます。また、子どもが発端者となる例があり心配してます。

Q  子どもが風邪ひいて熱出しました。コロナですか?
A 今RSが流行っていますし、夏風邪も増えており、新型コロナでない子どもの方が多いです。しかし、デルタ株は発熱、鼻水、頭痛と通常の風邪と変わらない症状が主で、見分けがつきにくくなっています。また、小さい子は味覚障害の判定が難しいです。家族の症状や流行状況などを参考にして検査を行うか決めますが、すべての患者さんで検査する訳ではありません。

Q 子どもの検査は唾液で行えますか?
A 小さいお子さんは唾液採取が難しいので、鼻で行います。

Q 抗原検査は役に立ちますか?
A やや感度が低いとされていますが、発熱などはっきり症状があり、時期を選べばしっかり検出できますので、うまくPCRと使い分けて活用するべきです。その場でわかるのが強みです。

最後に・・
Q テレビではマスクしてないし、大声出してるし、グルメや旅行番組やってるし、政治家はおかしな発言するし、会食やパーティーしてる人もいるし、自粛する気にならないのですが・・
A そのようなレベルの低い人たちに合わせることはありません。あくまで自分を、そして家族を守るために行動しましょう。

以上です。最後は辛口ですが、ご容赦を🤗

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?