コミュ障になったきっかけと克服した運命の出会い
物心ついた頃の、最も鮮明に覚えている記憶。
夕食時に、父と兄が殴り合いのケンカをしている。
母が「やめて!」と泣き叫んでいる。
幼い自分にはどうすることもできず、ただ怯えている。
この情景が、自分の価値観や行動のルーツになっている。
あの頃、そのストレスに耐え切れず、荒れていた。
気に入らないことがあると、同級生に暴力を振るったり、常にイライラしていた。
ふとした時に、友達が女子にちょっかいを出して、そのコが本気で嫌がって、涙を流しているのを目にした。
その光景を、少し離れた所で眺めていた。
その瞬間、何か心が締め付けられるような感じがして、自分がしてきたことの罪悪感に包まれた。
「もう、こんなことはやめよう。」
なぜかわからないけど、その時決心した。
その年頃の男子にとって、女子にちょっかいを出したり、イタズラすることは、好意の表れで、唯一のコミュニケーション手段だ。
それを自分で禁じることで、女子にどう接していいか、わからなくなった。
友達に暴力を振るうことで、ストレスを発散させることもやめた。
心と感情を、ダイレクトに外に出すことをやめたことで、人とうまく関われなくなっていった。
寂しさはあったけど、不思議とそんなに苦しくはなかった。
自分を押し通すことで、人を傷つけてることに、無自覚でいる人。
そんな人の姿を見て、自分はそうなりたくないと本気で思った。
それをするくらいなら、全ての痛みを自分一人で抱えてしまった方が、よっぽどマシだと思えた。
負の連鎖を止めるために、自分にできることは、受け止めて、次に繋げないようにすること。
負のエネルギーをプラスに変換して、表現していくこと。
今でもこの思いは変わらない。
その後、求められる役割に応えたい思いと器用さで、人付き合いも表面上はそれなりにうまくやっていた。
でも、深い所では心を閉ざしていた青春時代の自分。
4人の女性との出会いがを心を開くきっかけになった。
小4から片思いし続けて、中学に入って少しだけ付き合えた初恋の人。
自己中な自分をずっと想い続けてくれた、中学から高校にかけて3年付き合った彼女。
感情を包み隠さずぶつけ合うことを教えてくれた、20歳の時に童貞を捧げた彼女。
共に10年間バンドをやって結婚した、恋愛を超えて支え合う関係を築けた妻。
みんなタイプは違うけど、それぞれに魅力的で、愛に溢れた女性ばかり。
恋愛関係の中で、心と感情に触れ合うことで、色んなことを学んだ。
今の自分があるのは、素敵な女性との出会いのおかげ。
大切なことに気づかせてくれた、運命の出会いだと思う。
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