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「一過性ではなく、続けていく文化を根付かせたい」ゼミ生インタビューvol.4 藤田宗佑さん

自分らしい地域とのかかわり方を模索するオンラインゼミ「滋賀ゼミ2020」。
2020年は、滋賀県の「高島市椋川」と「多賀町」を舞台に8名のゼミ生が参加し、地域に向き合い、アイデアを考えました。

この記事では、ゼミの参加者にインタビューをして、「ゼミを受けて、どう変わったか?」それぞれの視点での気づきを深掘りしていきます。

第4回目
藤田 宗佑さん(35歳)(写真下中央)
滋賀県彦根市出身・東京都在住
現在は東京で勤務

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ー今回、滋賀ゼミに参加しようと思ったきっかけは何ですか?

もともと、漠然と「滋賀に貢献するようなことをしたいな」という思いは持っていました。でも、貢献したいと思っても、じゃあどうやって実現したらいいのか?ということがなかなかイメージできなかったんです。なので「まずは滋賀と接点を持ちたい」という意味で、滋賀ゼミに参加しようと思いました。

ー滋賀県に貢献したいと思ったのはどうしてですか?

僕は今東京に住んでいるのですが、「ずっと東京にはいないんだろうな」と思っていて。将来的には、滋賀県でひっそり暮らしたいなと思っていたので、滋賀県を拠点に見据えた活動を何かしたいと考えていました。
あと、2〜3年前にお正月に滋賀県に帰って、地元の彦根市の城下町の周りを歩いたんですけど、すごく人が少なくて、寂しく感じたんです。その時に、滋賀県を活性化させることができたらなと思いました。

滋賀県に接点のある人たちと触れ合うことで感じたこと

ーゼミを受講した感想を教えてください。

「無料でこんなに色んなことを教えてもらっていいんだろうか」というところは、すごく思いましたね。とても有り難かったですし、非常に勉強になりました。1番勉強になったのは、デザインシンキングですね。今までロジカルシンキングで考えることが多かったので、考えるベースをとっぱらって、何が必要なのか?から考えるきっかけになりました。

あとは、運営の深尾さんが積極的にサポートしてくださったので、有り難かったです。仕事の関係でゼミを受講できなかった時もあったのですが、深尾さんと個別でやりとりをして話ができたので、助かりました。

ー藤田さんは彦根出身ということで、フィールドワークの舞台である多賀町との接点はもともとあったと思うのですが、今回多賀町に訪れて、新しい気づきはありましたか?

実は、僕はフィールドワークのタイミングでは多賀町に行けなかったんです。なので、別の機会に多賀町を訪れました。
その時感じたこととしては、昔と比べて新しい建物が建っていたのが印象的でした。おしゃれなコーヒー屋さんができていたり。街の雰囲気が変わっていっているなと感じました。
ゼミでのフィールドワークに参加できなかった分、他のゼミ生のフィールドワーク中のメモや、多賀町の方と打ち合わせした時に出てきた意見を参考にしながらアイデアを作っていきました。

miroボードスクショ

ゼミ受講中のmiroのボード

ーゼミの中で、印象に残っている出来事はありますか?

滋賀県に興味を持っている人の多さというのを改めて感じました。僕は、普段の生活の中であまり滋賀県の人に会わないので、滋賀県に触れずに過ごしていることが多いんですけど、久しぶりに滋賀県に接点のある方たちと触れ合うことができたり、「滋賀県にいずれ住みたい」という方がいたり。僕にとってはとても印象的でした。

一過性ではなく、継続する文化を

藤田さんは、既存の多賀町のSNSを活用した運用アイデアを考えました。既存アカウントをフルに活用し、しっかりと戦略的に仕組みを作っていくこと、SNS運用の支援や講座の開催を提案しました。

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▲藤田さんのプレゼンテーション資料

ー今回のコンセプトやアイデアはどのようにして浮かびましたか?

私の想いになってしまうのですが、ツールって5〜10年したら変わってしまうと思うんです。今はTwitterやInstagramがありますが、いずれSNSも変化していく。ツールが変わってしまっても運用することができる仕組みがあれば良いのではないかと思って、アイデアを考えました。

ーなるほど、一過性ではなく「継続していく」という部分に重きをおいたアイデアですね。

そうですね。継続という部分に重きをおいているのは、今やってる仕事にもつながっているのかなと思います。
前職の会社で業務改革に携わる時があったんですが、変革を起こす時ってみんなアイデアが一過性になりがちなんです。一過性のアイデアを実施していく中で何が起こったかというと「続かない」という現象でした。継続していくためには、革新的なアイデアは必要なくて、しっかりとPDCAを回していくのが1番良いのかなとその時感じました。

多賀町のSNS関しても、ゴールの設定をして、ゴールに向かうためにどう進めていくかを考えていけたらツールは何でも良いと思ってます。PDCAを回していく文化、ゴールを設定して動く文化を根付かせられたらと思っています。

滋賀県に接点を持ちながら、活動を続けていきたい

ー今回、ゼミに参加してみて、滋賀県のイメージに何か変化はありましたか?

今回、色んな方とお話しする中で「変わっていきたい、変わらないといけない」と考えている人が多いことが印象的でした。
滋賀県外に魅力をどんどん発信したいと思っている方がいたり、滋賀県の色々な素材を活かして良くしていきたい、という思いを持っている人が多いのかもと感じましたね。

ーでは、ゼミを通して、自分自身の中で変化はありましたか?

来週、多賀町の森林組合の方の打ち合わせに参加するんですけど、ゼミを通して、今までだったら接点がなかった方たちと少しずつ接点を持てるようになってきたんです。今後も、定期的に接点を持ちながら活動を続けていきたいなと思うようになりました。

ーたくさんの学びがあった滋賀ゼミ、どんな人に参加してほしいと思いますか?

僕と同じように「何か貢献したい」という思いはあっても動けていない人に参加してほしいです。多分、何をしたらいいか分からない人が多いと思うので、そういう人にまずは受けてもらえたら嬉しいです。

これまでの仕事の経験を踏まえて、今回のアイデアを生み出した藤田さん。「地域を盛り上げる」ということを考えると、派手なイベントや集客に重きを起きがちですが、藤田さんは「今」という瞬間ではなく、「どう続けていくか」を考えている部分がとても印象的でした。コツコツと積み上げていくことの大切さを感じました。藤田さん、ありがとうございました!
(インタビュー・テキスト 南 歩実)

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