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近江の発酵ディープツアー【東近江編】

山々がすっかり朱く色づいた11月下旬、小倉ヒラクさんとご一緒に滋賀県内の「まだまだ知られていない発酵食品」を巡る旅を企画させて頂く機会がありましたのでご紹介します。

「近江の発酵ディープツアー」と名付けたこの旅では、高島を皮切りに、大津、近江八幡、東近江、長浜をぐるっと一周しています。ご一緒したのは発酵デザイナーの小倉さんをはじめ、発酵料理研究家の他谷さん、ハッピー太郎醸造所の池島さん。そして各地の観光協会の皆さんにアテンドして頂きました。改めて御礼申し上げます!

折角の愉しい旅の体験を僕たちだけで内緒にしておくのは勿体無い!ということで、この「発酵から繋がる滋賀」グループでご紹介していきます。

注)今回特別にお願いして試食・試飲させて戴いています。普段はご対応頂いていないお店が多いため、くれぐれもご注意ください

1.糀や儀平

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小倉ヒラクさんとめぐるディープ発酵食品ツアーの東近江編をお届けします。旧五個荘町の「糀や儀平」さんは、田舎味噌を永年、製造販売されていた老舗商店が廃業されることを知り、地域企業の藤野商事さんが同事業を引き継がれ、昔からの製法でお味噌の製造・販売をされています。所長をお勤めの小西貴さんも元は全くの門外漢。老舗商店の御当主の手解きを受けて、今は押しも押されもせぬ糀屋さんです。

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毎年、お味噌を仕込む文化が各家庭に引き継がれているお土地柄にて、同店では糀の一般販売や委託発酵も請け負われています。生産工程の近代化を進めつつも、先代からのレシピや手法を守り、地元の人たちからもパッケージ以外は昔と変わらないと好評だそうです。「そこだけは守りぬきたい」と小西さんが笑顔で語ってくれました。

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2.湖香 六根

小倉ヒラクさんとめぐるディープ発酵食品ツアーでは、朝から晩まで食べ続けています。でも、乳酸発酵の効果でせうか、少食の僕でも、食べるもの全てが美味しく頂戴できます。

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「湖香 六根」さんは、近江商人がこよなく愛した築180年の建物を改装した料理店です。オーナー料理長の杉本宏樹は、ビワマス・シカ・イノシシなど地元食材に拘りながら、発酵を取り入れたお料理を創作・提供されています。

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今回頂戴したのも、ビワマスの熟れ寿司、発酵プラム、乳酸発酵大根、隼人瓜の糠漬け、猪肉のカカオ豆の味噌掛け、更には近江牛の糠漬け丼などなど。「東京や京都には無いお料理に、東近江の強みを生かすには、手間を掛けて突き詰めることが大事だと思っている」とのこと。是非、皆さんにも訪れてほしい、至福のお料理と空間です。

杉本宏樹さん、心づくしのお料理の数々、有難うございました!

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3.工房しゅしゅ

小倉ヒラクさんとめぐるディープ発酵食品ツアー。東近江最後の訪問先は、八日市の「工房しゅしゅ」さんです。県内の著名な6つの酒蔵の協力を得て、酒粕の生チーズケーキの製造販売をされています。ぐい呑み型の容器にたっぷり入ったチーズケーキを、利き酒気分で戴くことが出来ます。お酒を嗜まれない甘党の皆さんにも、「酒粕テイスティング」が楽しめます。

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同店を運営するのは、障碍者支援に取り組まれている社会福祉法人あゆみ福祉会。製造責任者を務める奥田美咲さんは、障碍者の皆さんが安定的に仕事に従事できる基盤を作ることを目指した同会がスカウト。苦心の末に商品化に成功されました。

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ミッションも素晴らしいですが、日本酒とチーズケーキの両方ともに大好物の僕には至高の一品。奥田美咲さん、ありがとうございました!

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