見出し画像

FEEL DRIVEN − みんなで楽しんだ先にある、驚きや感動を目指して。

こんにちは。SHIFTBRAIN(シフトブレイン)の代表をしている加藤(@addsugar_takuma)です。

2003年に渋谷の桜丘町でWebデザイナーとして起業し、その後現在までサイト制作からブランディングの案件を続けてきまして、2023年の今年、気がつけば創業20年を迎えることとなりました。

この20年間、SHIFTBRAINにどんな変化があったのかについては、以前書いた「コロナ禍でも楽しく、自分たちらしく働くために、オフィスを解約しました。」を読んでいただければ嬉しいです。

20年前の自分は、実力もないのにものづくりにだけは異常にこだわる、コミュ力ゼロのいちデザイナーでした。そんな僕が今こうしてここに存在していられるのは、周りの方々がいてくれたからこそです。

まず最初に、当時何者でもなかった僕にチャンスをくれた方々にお礼を言わせてください。shoe-gさん、瑞人さん、whatever 関さん、mac 佐藤さん含め、多くのクライアントの方々。そして、自分の苦手分野を強力にサポートしてくれた元相方multipleの平藤君、CINRA 杉浦さん、今も協力してくれている、コパイロツト 船橋さん、4D 田口さん、多くのパートナーさん、SHIFTBRAINに一瞬でも所属してくれたスタッフたち。そして、長い間ついてきてくれている相方CTO安友さんと現SHIFTBRAINのメンバーたち。皆さんの存在すべてに感謝を伝えたいと思います。

正直な気持ちとしては20年間を振り返り一人ひとりに感謝を伝えていきたいのですが、身内にしかわからない内容になってしまうので、それはまた別の機会に個別に伝えさせていただくとして。今日は20周年を迎えるにあたって、改めて掲げたコピー『FEEL DRIVEN』について込めた想いを書いていきたいと思います。

そうなんです。クリエイティブは楽しい。子どもの頃に時間を忘れて夢中で絵を描いたり、一日中レゴで創作に没頭できたのは、そう、「楽しい」からです。僕は会社を立ち上げてから、ずっとこの感情を大切にしてきました。SHIFTBRAINのビジョン「みんなで楽しみながらつくり、課題をクリアする」にもしっかりと「楽しむ」という言葉が入っています。

何故そこまで「楽しむ」を重要と考えているのかというと、単純にそれが「凄いものを作る」ための最短距離だと考えているからです。さらに言うと、「楽しい」ので、みんなが幸せになれます。


天才<努力家<楽しんでる人

儒家の始祖、孔子の格言にこんな言葉があるのを知っていますか。

僕はこの言葉を初めて知ったときに、がーん😨となりました。
それは子どもの頃から、努力して頑張った人が1番、天才が2番だと刷り込まれていたからです。

天才と努力家の話はいろいろなストーリーで出てきます。有名な童話「ウサギとカメ」でも、俊足の天才派のウサギが油断して昼寝している間に、ノロマだけど一歩ずつ登っていった努力家のカメが最終的には追い抜く、という内容で、コツコツ努力することの大切さを説いています。こういった内容の絵本や教訓をたくさん聞かされて育った僕は、子どもの頃から「努力することこそが一番大切」と教え込まれていました。なので、この格言に初めて触れたとき、「え?楽しむ者が一番なの!?」と衝撃を受けました。
でもよくよく考えてみるとそれは当たり前のことで、苦しいことに耐えながら嫌々やるよりも、子どものように夢中になって、時間を忘れて楽しんでいる人のほうが前向きな感情で多くの時間を費やすことができるので、成果に繋がりやすいのは当然だと思います。

また、努力こそ美とする教訓的な物語に加えて、日本の仕事に対する社会の意識、価値観も「楽しさ」の重要性を仕事から遠ざけているような気がします。
多くの人が初めて経験する仕事は、学生時代にするアルバイトだと思います。正社員であれば、長い目でその人の成長を考えた教育であったり仕事を経験できるケースもあると思いますが、アルバイトではどうしても短期で成果が求められることが多いため、先輩や上司から「仕事は感情を殺し、献身的であるべき」という方針の教育をされがちです。そうした環境の中で「仕事を楽しむこと=悪いこと」と刷り込まれてしまうような気がします。

そして、社会に出てからも、数字が主体のビジネスの世界では、より効率的で合理的な手段を求められます。その世界観が好きで合う人は良いですが、そうでない人はどんどん仕事が楽しくなくなってしまって、成果を出すというゴールから遠ざかっていることにさえ気づけなくなってしまう傾向があるように思います。

もちろん何かを成し遂げるために努力は必要で、その努力をしていく過程では、辛いこと、苦しいことはたくさんあるのも事実です。また、皆が皆成長を目的とした教育を受けられる環境に身を置けるわけではないので、献身的な姿勢で成果に向かうことや、そういった社会の厳しさを知ることは大切なことだとも思います。ただ、最初から仕事は我慢してやらなければいけないこと、苦しいこと、辛くても頑張るべきことと決めつけてしまうと、「楽しい」という感情が生まれなくなってしまうのではないでしょうか。そもそも人生の多くの時間を占める仕事が、辛く苦しいものだという前提で考えてしまうと、幸せな未来が描きづらくなってしまうように思います。

得意なことを磨こう

少し壮大な話をすると、原始時代に生まれた「仕事」は、本来は「得意なことの交換」だったはずです。狩りが得意な人もいれば、家を建てることが得意な人もいて、得意なことの交換のために使われたのが「お金」です。そして、お金を得るために「仕事」が生まれ、人同士が支え合うことができる社会ができていったのだと思います。
それがいつの間にか気が付けば「お金を得ること」自体が目的になってしまって、自分の得意分野を磨くことへ意識が向かなくなってきてしまっているように感じます。そして、古来人間がそうであったように、この「得意なこと」の磨き方はもちろんその人それぞれであっていいはずです。

ここで改めて未来に目を向けてみると、AIやロボットたちと共存するこれからの時代では、より創造的な仕事が重要になってきます。個のイマジネーションが勝負の創造的な仕事の世界では、「楽しさ」の力はさらに大きな存在となり、爆発を起こしうる可能性を秘めています。それが一人ではなく、チームの力であればなおさら大きくなり、クリエイターたちの「楽しい」という感情が互いに影響し合って化学反応を起こし大爆発を起こします。そして、爆発によって発散されたエネルギーが一つのアウトプットに集束した結果、誰も見たことのない表現を生み出していく。こうして生まれたものこそが、人の心を動かすと思うのです。

経営者として、皆が楽しめる環境をつくる

さて、ここまでが20周年に掲げたコピー『FEEL DRIVEN』の僕なりの解説でした。ただ、スローガンを決めたことは実現に向けた一歩を踏み出したに過ぎません。これから、この「楽しむ」感情を爆発させて、さらなるクリエイティブの頂を目指していかなければならないと自負しています。

そのために今、僕がしなければならないことは「みんなが楽しむための仕組みを作ること」です。

愛すべきスタッフたち♡

みんなが楽しむための仕組みと一言で言っても、「楽しい」という感情をどこで抱くかは人によってポイントが違って当たり前です。きっちり仕事をこなしていくことで楽しいと感じる人もいれば、やったことのない仕事に挑戦することを楽しいと感じる人もいて、バラバラです。スタッフ一人ひとりの好みや感情を理解して、ナビゲートしてあげる必要があります。

あとは、本人以外の人が仕事を楽しむ方法を考えてあげるのも大事なのかもしれません。例えば責任感が強い人は、自身に課された仕事に常にストイックに向き合うので、仕事を楽しむ方法まで考える余裕がないことが多いです。こうしたスタッフには、プレッシャーを緩和させて楽しみを見出すヒントを与える存在が必要になってきます。この場合は、状況を客観的に見られるマネージャーや経営者がうまくサポートできると良い気がしています。

最後にもう一つ、これは僕が生活の中で日頃から心掛けていることでもあるのですが、常にゲーム性、エンタメ性を取り入れるということです。

僕は学生の頃、パン工場のバイトをしたことがあるのですが、パンにサクランボを延々とのせるだけの仕事で最初は嫌々やっていました。でもあるとき、自分の仕事に不満を言いながら毎日を過ごすのに嫌気がさして、10分間に何個のせられるかタイムアタックをすることにしたのです。この1人遊びのようなゲームを思いついたことで、バイトに行くのが楽しみになり、結果仕事が前よりもできるようになって途中からバイト代を上げてもらえました。些細なエピソードですが、この経験から僕は仕事を楽しめるかどうかは自分次第で、少しの考え方で世界の見方が大きく変わるんだと実感しました。

また今でも、私生活の中にも仕事の中にも人生そのものにも、ゲーム性やエンタメ性を取り入れたらきっともっとみんな日常がワクワクすると本気で思っています。
そして会社全体としてスタッフ一人ひとりが、こんなことを意識して仕事に取り組めるようになれば、結果として弊社のビジョン「みんなで楽しみながらつくり、課題をクリアする」ことに自然とつながっていくんじゃないかなと信じています。

これからもこうして試行錯誤しながら、クリエイターの「楽しむ」力を最大化し、世の中の人たちが驚き感動するようなものを作り続けていきたいと思います。未来のSHIFTBRAINにどうぞご期待ください。今後ともよろしくお願いします。

SHIFTBRAIN Inc.
加藤 琢磨


▼ SHIHTBRAIN 20th Special site 

▼ 採用情報
シフトブレインでは、新しい仲間を募集しています。全社フルリモートのため、全国からのご応募をいただけます。
募集の詳細は、Wantedlyにてご覧ください!

▼ SHIFTBRAIN GOODS STORE


Illustration: Sunao Nakamura