【極論?】ナスカの地上絵と蚊取り線香
この画像を見て友人が呟いた。「刺さる。何でやろ 」
言われてみると、確かに何とも言えないものがある。この蚊取り線香。
ナスカの地上絵のハチドリをモチーフにしたこのデザイン。一筆書きの造形。そこで私なりにその理由を考えてみることに。
ナスカの地上絵
まずはナスカの地上絵について、
ペルーの世界遺産であるナスカの地上絵は地上からはほとんど何が描かれているかわからない。
上からの視点、俯瞰で見ないと全体像がわからない壮大なスケールの不思議な造形物です。
そしてその比較的単純な構成が、ペルーの大地と共に心に働きかけるように思います。
フォルクローレのシークの音色も似合いそうです。
蚊取り線香
次は蚊取り線香です。
我々の世代にとっては夏の風物詩です。
エアコンもない時代、夜は、窓を開けて網戸越しに涼しい外気を部屋に取り入れてました。
蚊に刺されないように、網戸の前に置いた蚊取り線香と、その煙が思い出されます。そしてその煙の匂い。
蚊取り線香を調べてみると
一晩中消えないように、運ぶ途中に折れないように今の形になったようです。
また特徴的な蚊取り線香の色にも理由があります。
さて、ここで問題です。蚊取り線香が緑色をしている理由は以下のどれでしょう?
1)材料の茶色系統の粉に対してムラなくきれいに染まる色であるから。
2)暑い夏に使用されるので、 涼しい色であるから。
3)昔、虫よけの「蚊遣り」で燃やしたヨモギなどの草の葉の色であるから。
さて、正解です。
実は全部正解です。よく有りがちな問題でした。
刺さる、惹かれる、理由は
ここまで、ナスカの地上絵と蚊取り線香の情報を紹介してきました。
ここからは、刺さる、惹かれる理由です。
まず、ナスカの地上絵が、単純な直線と円弧で構成された造形であること。それが、私の心の底に働きかけます。この形が一筆書きの蚊取り線香に合っていると思います。
昔聞いた話ですが、アンパンマンが、幼児に好かれるのは、絵の構成が単純な円、三角、四角で構成されているからだと言うのがありました。単純な造形が心の芯に響くのかもしれません。
次の要素は、蚊取り線香の太さです。これがあの造形を再現するのにぴったりだと感じます。
そして思いつくのは色です。ナスカの地上絵は地表に描かれているため、土色、砂色です。これが緑色、あの何とも言えない蚊取り線香色で形になっている。これがあの造形に新たな価値観を与えているように思います。緑という豊かさを直感する色が人に働きかけるのではと思います。
最後に私達の世代の特徴かもしれませんが、蚊取り線香が身近だった、少年時代の原風景。
眠る前に嗅いだあの独特な煙の匂いと共に。
匂いは、人の本能的な部分を刺激し、過去の記憶に直結します。
それが新たな造形を持って価値観を新たにして目の前にある。
この原風景の懐かしさと共に、新たな価値観がいいバランスで共存している。
この多様性が、今のコロナ禍の社会で生活する自分に刺さるように感じます。
【極論】【暴論】にお付き合いいただき有難うございます。よろしければサポートいただければ幸いです。これを励みにまた違う視点をお見せできればと思います。