NYの恋ダンス。
ちょっと前にNHKでやってた「星野源LIVE IN NY」が録画してあったので観てみた。星野源は結構好きで、世間が逃げ恥で星野源フィーバーを起こしてる時に僕は「まぁ、僕は11人もいる!の頃から知ってるけどね」と鼻を高くしてみた。11人もいる!を観たことが無い人がいたらぜひ観てほしい。我らが宮藤官九郎が脚本で主演が神木隆之介。まだウブな有村架純なんかも出ている。笑って泣けるドラマとはまさにあのドラマのことだ。僕がドラマを好きになったきっかけでもある。大家族の話なんだけど、星野源はその大家族の父(田辺誠一)の弟、つまり叔父さん役。この幸が薄そうな感じが素晴らしいのだ。
と、いうわけで世間よりほんの少し早く存在を認知しているので何だか親近感が湧く。ファンですか?と訊かれると恐れ多くて「そんなそんな」って感じだけど。でも彼のラジオで向井秀徳を知れた。その恩は一生忘れない。MIUも面白いし。
で、ライブの話。ドーム公演をバンバンに成功させてるところしか知らなかったから、奥行きがそんなに無いNYのステージは、なんだか距離が近く感じた。いや、テレビだけど。
英語を使う星野源はとても新鮮でカッコ良かった。でも特有の温かい語り口は健在で、アメリカでも星野源は星野源なんだなぁと思った。番組のインタビューの中で彼は「ワールドツアーとは言ってますけど、ご近所ツアーみたいな、そんな気持ちでやれれば」と言っている。カッコいい。場所がどこだろうが、自分が楽しいと思えることを表現し続ける、それが星野源が星野源たる所以なのかもしれない。
僕が感動したのはセットリスト中盤の「恋」で、曲前のMCから痺れる。
「(実際は英語)これから歌う曲は、僕がこれこそジャパニーズポップスだと思っている曲です。聴いてください『恋』」
日本語で言っちゃうとアレだけど英語だとカッコいいんだなこれが。
で、僕がびっくりしたのは客席の前方1/4くらいまでが曲聴きつつ「恋ダンス」をほぼ完璧に踊っていたこと。日本にずっといる僕でさえ全然踊れないのに。
そりゃ、多少日本人もいたかもしれないがだとしても覚えて踊っていたニューヨーカーもきっといて。
それを考えると途方もなく感動した。
NYにいても星野源は星野源で、ニューヨーカーでも日本人でも星野源のファンは星野源のファンなのだ。
音楽に国境はない。そんな奇跡みたいな現象を目の当たりに出来たいいライブだった。
恋ダンス覚えようかな。