しばいぬ

アナウンサーからシンガーソングライターになった人です。 ひっそりと書き綴ります。

しばいぬ

アナウンサーからシンガーソングライターになった人です。 ひっそりと書き綴ります。

最近の記事

始まりの音

エアコンの音。 冷蔵庫の音。 換気扇の音。 通りを走る車。 知らない人の自転車のベル。 どこかへ向かう飛行機。 隣の家の軒先で鳴くすずめ。 空を渡るカラス。 今ここにいるだけで、いろんな音に溢れている。 頭の中で騒ぐいろいろな種類の雑音は どこか遠くに置いておこう。 私が息を吐く音はどんな音? 今ここにある音を楽しめれば、 それが音楽の始まりなのかもしれない。

    • 夏至をすぎた夜の夢

      6月22日。 夏至が過ぎた。 「シェクイスピアの『真夏の夜の夢』ってさ、夏至の前夜のお話なんだって!」 以前、友人に聞いて衝撃を受けたことがある。 「それなら全然真夏じゃないやん!」当時はそんな風にツッコミを入れていたが、近頃のうだるような6月の暑さを感じていると、この日本語に違和感がなくなっているように感じずにはいられない。 「真夏の夜の夢」のストーリーに出てくるように、西洋では、夏至の前夜に森の中で妖精たちが集まってお祝いをしたり、人間に近づいて交流をしたりするという

      • 初めてのnote だから私は歌を歌う

        カテゴライズ。ラベル分け。肩書き。名刺。役割。この人はどんな人? この世界は無秩序な海。 溺れないように生きるため、自分たちを守るため、相手を理解するため、 「分ける」「判断する」ことは、大切なこと。 でも時に、そういったものから逃れて、自由でいたいと心が叫ぶ。 だから私は歌を歌う。 ガチガチに固めた観念の先に、見える世界があると信じていたいから。 幼い頃から身につけてきた衣類を一つ一つ脱いでいくように だから私は歌を歌う。 あなたは私で、私はあなた。 分けることが正義な

      始まりの音