見出し画像

「しゃべる未曾有」

「この世界でわれわれは互いに孤立している。溝は至る所にある。代表的なものが、
世代間のミゾ(ア)
男女間のミゾ(イ)
そして民族間のミゾ(ウ)だ。
どれから語れば良いだろうか」
「おじさん、こんなの知ってる?『どれにしようかな。天の神様の言うとおり』」
「それ権現様の言うとおり、って言わない?」「ううん天神様かも」
すると最初の男は権現様(家康公)に姿を変えて「溝を埋めよ」
と言い出した。即座に溝アと溝イは埋められた。もっとも距離までは縮まらなかった。問題は最後に残った溝ウだ。例えば周囲の国々との溝といえば海である。埋めてしまっては不味いかも知れなかった。すると家康様は、
「溝というのは比喩で文化的言語的ギャップの意味じゃ、コミュニケーション力の増強をはかるべき。未曾有のおしゃべりブームを起こせ。外国語学校業界との連携じゃ」
「おじさん、そろそろ冬だよ。冬眠しなくていいの?」
だがタヌキと人には言葉の溝がありうまく伝わらなかった。

410文字

タヌキは冬眠もおしゃべりもしないそうです😅

たらはかに様の企画の裏お題に参加しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?