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メガネ冠婚葬祭 ②

 みよ子さんはカフエに居座り遠眼鏡の筒をのぞき込んでおりました。子どもの頃から仲良しだった女友だちと男友だちの祝言がこれから始まろうというときに。
「なんてことなの。どうしてこんなことに?  やってられないわ」
遠眼鏡カフエとは居ながらにして遠方の様子を探ることができる便利な代物を完備した未来的カフエなのです。すると隣のテエブルの若い男性が同じように遠眼鏡を手にして
「ちえっ」
と舌打ちしているではありませんか。よくみると男前でキチンとスウツを着こなしています。
「あのもしかして貴方も○○ホテルの○○家式場を?」
相手は心底驚いたふうでしたが、結局2人は意気投合してしまい今日に至っているのです。

 悪友のスピーチが終わると次はさらなるウケ狙いが登壇してマイクを奪う。
「ここだけの話だぜ。コイツが舌打ちした理由、それは遠眼鏡では御祝儀袋に手が出せない、それに尽きたわけで」

 笑いが取れないばかりか、受付あたりで何やらドタバタ音が。

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たらはかに様の裏お題に参加しています。


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