スカっと爽快! ファンタジー世界を冒険するなら『エルフを狩るモノたち』
最近、ファンタジーの世界に「転生する」話が流行していますが、一昔前はファンタジーの世界に「召喚される」話が流行していました。
異世界「転生モノ」と異世界「召喚モノ」はとてもよく似ていますが、大きな違いは「転生モノは、異世界で活躍し成功を収める事が目的」で、「召喚モノは、異世界から現実世界に帰ることが目的」です。
その異世界「召喚モノ」の金字塔といえるマンガの1つが今回ご紹介する『エルフを狩るモノたち』です。
金字塔というと、なにやら歴史のあるシリアスで難しいストーリーというイメージがありますが、全然そんなんじゃなくて、むしろファンタジー初心者にもおススメですよ!
『エルフの狩るモノたち』のあらすじ
エルフの長である「セルシア」は、世界の危機を救うために、大魔術である「異世界人召喚」の儀式を行います。
そうして召喚されたのが、空手の達人「竜造寺淳平(りゅうぞうじ じゅんぺい)」と、自衛隊オタクの女子高生「井上律子(いのうえ りつこ)」、オスカー賞を受賞したハリウッド女優「小宮山愛理(こみやま あいり)」の三人でした。
しかし三人にとって異世界の危機などは関係ありません。セルシアも間違った人を召喚してしまったと日本に戻そうとします。
ところが、日本に帰すための儀式でミスをしてしまいました。
本来なら魔法の呪文が紋章となってセルシアの体に張り付くはずが、うっかり気を散らしてしまったためセルシアには張り付かず、飛び散ってしまいました。
こうして4人は、呪文の欠片を集めて日本に帰るために世界中を旅します。
エルフの女の子を無理矢理脱がしちゃう!?
呪文の欠片は、呪文の主であるセルシアが「エルフの若い女性」なので、同じような「エルフの若い女性」の体に張り付いているはず、という目星をつけています。
確認するには、裸を見せてもらうしかありません。
けれど見知らぬ人に裸を見せたがる人など滅多にいないのはファンタジー世界の住人も同じです。
だから結果的に、無理矢理脱がしてしまう事がほとんどです。
4人は犯罪者として有名になっていき、呪文集めはますます難しくなっていきます。
各エピソードのクライマックスシーンは、エルフの女の子たちの裸なのですが、絵柄のせいかイヤラシイ感じはしません。
むしろこれだけ全裸の女の子を描いているというのに、全編を通して全く性的なシーンはありません。
景気よく真っ裸にする事に清々しささえ感じます。
主人公チーム唯一の男性である淳平も、エルフの裸をイヤラシイ目でみることはただの一度も無く、照れも罪悪感もありません。
まるでひよこの選別をする職人のように、エルフの裸に無感情です。
脱がすのは裸を見たいからではなく、あくまで呪文の欠片を探すためだからです。
美しくスタイルの良いエルフたちを、まったく「女性」として見ない淳平に、謎の安心感を覚え、頼もしいとさえ思えてきます。どんどん脱がせ。
登場するエルフの女の子はほとんどが無理矢理脱がされるか、隙をついて脱がされる事が多いですが、中には主人公チームの本当の目的を知って同情し、あるいはピンチの所を助けてもらったお礼にと自ら脱ぐ場合もあります。
「自分から全裸になる」エルフの女の子、みんなその背中がアップになるんですが、その背中がなんか超かっこいいんですよね……。
ファンタジー初心者におオススメできる世界観
ファンタジー世界の作品は、その緻密な世界観設定で難しく感じている人もいるでしょう。
しかし「エルフを狩るモノたち」はファンタジー初心者にも分かりやすい世界観です。
「召喚魔法」や「変身指輪」など、魔法や道具はいろいろありますが、いわばドラえもんの便利な秘密道具のようなもので、難しい説明や理屈を抜きにして、気楽に読めるファンタジーです。
時には感動するエピソードも
基本は、コメディとして話が進みますが、中には絶体絶命のピンチに手に汗を握ったり、感動的なエピソードにじーんときたりする話も満載です。
特に、主人公チームがそれぞれの特技を生かしてピンチを脱出し、絆を深めていく数々のエピソードは、まるで自分も一緒に冒険して、チームメンバーに対して信頼を深め、仲の良い友人たちと冒険しているような気になります。
スカっとしたい人におオススメの爽やかな作品
『エルフを狩るモノたち』は、ファンタジー世界から帰るために「エルフの女の子を無理矢理裸にする」というストーリーですが、全くエロ方面にはいかず、むしろ読後はとスカっと爽やかな気分になる作品です。
なんだか最近はちょっと創作の表現にアレコレ厳しい風潮がありますが、そんな時代だからこそ、ちょっと読んでみてください。
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