【詩】お遊戯会

選ばれなかった 舞台袖
光れなかった 身分相応

誰かの特別になりたいと願っていたんだ
それが誰でもいいわけではなくて
たった一人、君だけに、だった

君の眼に映るその世界だけが
私の欲しい世界だった

選ばれたかったのは
何かを手に入れて踊っている私じゃなくて
舞台袖に残されたあの日のままの私

何も言えないまま 立ち竦んだ 
夕陽が差し込む部屋で
ようやく手に入れた物に
反射する燻んだ光
問いかける

「本当はどうしたかったの?」

「踊りたかったの?」

それとも

「泣きたかったの?」

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