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【詩】マザー

突き放さなきゃいけないの
強くなるためには、と大人が言った
嵐だろうが 吹雪だろうが
生きていくためには、と大人は出て行った

ここは大人の居ない部屋
食べ終えたポテトチップスの袋
退屈を持て余す 子どもの時間

きっと最初から大人なんて居なかったんだ
きっと誰かが守ってくれるなんて幻だったんだ
 
こんなことしたくないのにと口が言う
君の首を締めるのは僕の手なのか
その怯えた目が誰かに似ていた気がするけど
どうしても思い出せないな

正しくないって 叱って欲しかったよ

そこには誰も居なかったよ
僕以外の誰も居なかったよ

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