【詩】 つめたいやさしさ

暴れ狂う シャワーヘッド
溢れ出した水 頭から被った

届かない声は 水の中に溶けていく

纏わりつく 冷たい布
止まらない水 温度を奪った

わかち合うを 手放したはずなのに

どうして こんなにも苦しいのか

覗き込んだ排水溝 渦巻く目論みと諦め

痛めつけることでしか 救われない心を
捨ててしまえば 楽になれたのに

「やさしいヒトならいいね」

やさしさなんて 最初から欲しくない
やさしさなんて 貰うものじゃなくて
やさしさなんて 触れていたいだけで

冷たい水の中でも 息ができるようなもの


もし,よろしければサポートお願いします。脳を回すためのエネルギーに使わせていただきます。