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「喜歌劇こうもり」2020年9月28日の日記

・11月末〜12月頭にかけて新国立劇場で上演される“喜歌劇こうもり”が最近の大きな楽しみになっている。

・メロディックで親しみやすいシュトラウスの音楽、華やかな衣装と舞台、人間味のあるユーモラスなストーリー。
・“こうもり“は、観劇する私たちの心の一番やわらかい部分を、あらゆる角度からの、あらゆる色のスポットで照らしてくれる。

・私が“こうもり”の中で好きな場面は、1幕の終盤、主人公のアイゼンシュタイン、その妻ロザリンデ、ロザリンデの従者アデーレの3人が、みんなそれぞれ表面上は別れの悲しみを演じながら、内心ではパーティーに行くのでうきうきしているシーン。

・オペラなので、すでに出演者たちは自分の担当の役を演じているのだけど、さらに演じている役の人物が、嘘の感情を演じるという、なりきりの二重構造。
・この二重構造は役の一番表面にいる“実在する出演者”の存在をぼやかし、演じられているはずの“役の人物”をあたかも一番表面の姿であるかのように演出させ、その“役の人物”が演じるぎこちなさが観客の笑いを誘う。

・あと、オペラといえばその時その時の時事ネタを取り込んだ小ネタや小ボケが魅力だと思うんだけど、今回の“こうもり”にはやっぱり『ソーシャルディスタンス!!!』っていうセリフが入るのかな。

・入っててほしい。
・アイゼンシュタインが舞踏会にいる女性に近づきすぎた時に言われても面白いし、ロザリンデが元カレのアルフレードに言い寄られた時に言っても面白い。

・あとは『自粛』っていうワードも入ったりするのかな。
・11月〜12月だから「Go To Eat」かもしれない。
・ワードの知名度から「Go To トラベル」の方が採用されるかな。
・舞踏会の会場のオルロフスキー公爵邸がGo To トラベルの対象外地域だったらウケる。



・オペラが無事に公演されるというだけで、この半年以上、多くの人が待ちに待ち望んだ機会。
・センシティブなワード(感染症の名称とか)を含まない考慮をした上で、はっきりとその状況を想起させる小ネタで笑いとばしてほしい。

・笑いは健康に良いので。

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