なにかに縋らないと生きていけない

 最近、通話アプリを引退した。誰かと話していなくても眠れるようになった。
  そうすると今度は、酒が辞められなくなった。常にほろ酔いで生きていた。
 酒をある程度辞められるようになったら、タバコが辞められなくなった。
 何かに縋っている時は、幸せだ。しかし失うものもある。時間であったり、金であったり。

 好きな言葉がある。

智に働けば角が立つ
情に棹させば流される
意地を通せば窮屈だ
とかくに、人の世は住みにくい

草枕/夏目漱石 より

 あちらが立てばこちらが立たずって感じだ。

 それはそれとして、大学に通っていた頃、めちゃくちゃ左側の教授がいた。毎授業、事ある毎に福沢諭吉を批判していた。昔の新聞のスクラップをレジュメとして配布された日には『もうこいつは1周まわってファンなんじゃないか』と学友たちと笑いあった。
 そんなことを夏目漱石繋がりで思い出した。

 今日はガス料金を払って、ウェットティッシュを買って、クロックスを新調した。

 割と動いた日だ。

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