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【RC GEAR】銀細工の放散虫たち

手にとるたびに、その美しさに惹きこまれ、時間を忘れて見つめてしまうものがあります。私にとって、そうしたものはたくさんありますが、その一つがRC GEARの銀細工の放散虫たちです。

私が初めて手にとり、購入した作品は、放散虫のカロサイクラスの銀細工のストラップです。今では廃盤になってしまいましたが、正確さを追求し、更新されたものが現在、販売されています。廃盤になったカロサイクラスの形も私は気に入っていて、この作品では、放散虫の仮足がビーズで表現されています。そして、さらによく見ると、銀細工とストラップのパーツの間に、すごく小さなビーズが一つ通されていて、心にくい造りになっています。

放散虫のカロサイクラスの銀細工のストラップ


これ一つあれば満足と思いつつ、夫も時々、気に入ったものを買っていて、気づいたときには銀細工の作品が割とたくさん集まっていました。

RC GEARの銀細工の作品は、ガラス瓶に入れられて販売されています。購入してから数年間はガラス瓶から出さずに、回しながら見たり、下から覗いてみたりしていましたが、ある時、一度に全体的に見られたらどんないにいいだろうと思いました。そこで、飾り方をいろいろ思案したところ、無印良品のアクセサリーを収納するアクリルケースを使うことにしました。本来はピアスやネックレスをかけるための構造に、ストラップをかけています。(作品が入っていたガラス瓶は大切に保管しています。)

私のRC GEAR作品コレクション
中段と底面の右端のもの以外はすべて放散虫の銀細工


ただ、銀なので、この飾り方では、空気に触れて変色しやすいです。時々、様子を見て、磨くようにしていますが、その磨く作業の時に、それまで気づかずにいた細かいところまで目がいくようになり、細部の造りの美しさにびっくりしてしまいました。銀細工で表現されているのは、放散虫の骨格なのですが、その線の終わりの美しさの中に、生き物の成長する生命感が感じられるのです。

たとえばですが…

ネオアルバイレラ
横に張り出したところの造りが
とても薄いのに窪みがあることに驚きました


ミヌタ
3本の先端が重なるところの造りに感動しました

ディクチオフィムス
線の終わり方に生命感が感じられます



私は放散虫の研究者ではないし、放散虫を観察したこともほとんどないのに、作品を手にするたびに、なぜこんなに嬉しくなってしまうのか不思議でした。作品の元になっている放散虫を知らなくても、一つの作品として手にとったときに、放散虫はこういうものなのだという説得力と、細部まで手を抜いていない気迫のようなものが作品から伝わってきます。物を見る目の確かさとそれを再現する技術の確かさ、その確かなものがもつ強さと美しさ、さらにはやさしさに私は感動しているのだと気がつきました。

放散虫は顕微鏡でなければ見られないくらい微小な生き物です。そんな放散虫の骨格のつくりを銀細工として手にとり眺めることができるなんて、奇跡的なことだと思います。初めて手にとった銀細工の放散虫との出会いからここまで広がり、一つ一つ大切に集めてこられたことが嬉しいです。


私の手元にあるコレクションは、RC GEARの作品のほんの一部です。気になった方は、RC GEARのホームページを訪れてみてください。放散虫以外にも、銀細工以外にも、いろいろなものを製作されています。


この飾り方をして5年ほどになりますが、銀にとっては、ガラス瓶に入れておいた方がいいのかなと思い、また戻そうかなと思うこともあります。ガラス瓶に入れたまま素敵な感じで飾るには、どうしたらいいのかなとふんわり考えています。でも、今の形は好きなので、この記事の中にその姿を残しておくことができて、嬉しいです。見てくださり、ありがとうございました。

 

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長めの記事ですが、よろしければ、こちらの記事もご覧ください。

その後、飾り方を変えました。そのきっかけについて書いた記事です。(2024,2追記)



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