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天才虎川の未来予測物語 ~第7話 地獄の一発芸大会 ④ラオウの感謝~

始めに

この物語は、私が大学生の時の話だが、
その時に出逢った天才の友人
虎川 零(とらかわ れい)の
『知恵』『洞察力』『先読みする力』
に着眼した記述にしている。

つまり、このマガジンを定期的に
ご拝読頂くことで、不安な将来を
見通す力を磨いていくことが可能。

仕事ができる人になる一番の近道は、
先読みスキルを身に付けること。

その根拠は、ブラック企業で17年間、
鍛え抜いた私の百選錬磨の経験。

先読みスキルがあれば、
ブラック企業でも圧倒的な成果を出し、
かつ、定時で帰ることができる。

そしてもう一つ
なぜこのnoteは、笑って楽しく学ぶこと
にこだわるか?

先読みスキルを習得するには、
知恵と洞察力が必要で、
それは経験だけでなくセンスも問われる。

先読みスキルを習得するのは難しいが、
難しいからこそ学ぶ価値がある。

だから、読者さんには、
繰り返しご拝読して頂く必要がある。
だからこそ、笑って楽しくなんです。

是非このnoteで笑って楽しく学びましょう。

目次
1.前回までのあらずじ
2.地獄の一発芸大会 ④ラオウの感謝
3.今回の学び

1.前回までのあらずじ

時は2002年に遡る。私は某国立大学に
入学し、某大学寮で生活することに。
その大学寮で、私は天才虎川と出逢った。

私の大学寮では、毎年、新入寮生を歓迎する
地獄の祭り、新歓祭を開催していた。

入寮初日は、10人1部屋の和室に連れて
いかれ、酒に酔った上回生が次々に訪れ、
むりやり酒を飲まされたり、正座で話を聴か
されたり、人格が崩壊するほどイジられたり
と、これが徹夜で行われた。

入寮二日目は、夕方5時丁度に上回生から
「7時まで散歩するぞ!ついてこい!」
と言われ、散歩するのだが、この散歩は
夜の7時ではなく、なんと朝の7時までの
14時間散歩
であった。

入寮三日目は、
「俺たちは、笑いに厳しいからな!」
と脅しをかける強面の上回生に囲まれて、
一発芸をすることになった。

江頭2:50さんの写真を拝借しております。

寮長の夏目が、一発芸を乗り切るヒントは
「大きな声」「間(ま)」「根拠のない自信」
の3つだと言うが、意味不明。
しかし、虎川は、
「喜劇じゃなくて音楽の方ね。」
と読み切る。これもまた意味不明。

そして、トップバッターの新入寮生が
一発芸をするが、上回生からフルボッコにあい、
精神崩壊し号泣。

それを見た虎川が、

「愛鳥、これで確信に変わった。
 僕の読みは間違いない。
 音楽系で一発芸をするのが正解だ。

無神経すぎる発言をし、遂に私は
遂に、虎川に対してブチ切れてしまった。

2.地獄の一発芸大会 ④ラオウの感謝

「虎川よ!目の前で集団リンチを受け
 泣いているんだよ!
 なのにお前という奴はあああああ!」

完全にブチ切れてしまった私は、
虎川の胸ぐらをつかみ殴ろうとした瞬間

「あいちょおおおおおおおおおおう!」

と私を制止する怒号が一発芸会場全体に
響き渡った。

その時の私は、虎川に怒り狂っていた
だけあり、ガンを垂れるかのように、
怒号を発した方向へ一瞥をくれると、
怒号を発したのは、夏目四天王の側近
勝也であった。

夏目四天王については、以前の物語でも
何度か説明しているが改めて。

夏目 完(なつめ かん 4回生)
当時、大学寮でトップに君臨していた男。
見た目は、お世辞にもカタギとは言えない。
4回生は新入寮生にとって神同然で、
その神々のトップに君臨する寮長の夏目は、
『ハーデス』と怖れられていた。

三橋 勝也(みつはし かつや 4回生)
ハーデス夏目の側近は4人いるが、
その側近は、夏目四天王と言われている。
その側近の一人がこの勝也で、
見た目は、まるで北斗の拳のラオウ
厳つい顔に、鍛えに鍛え抜かれた巨躯。
この男には、新入寮生60人が全員で
束になって掛かっても勝てる気がしない。

話を戻すが、虎川にブチ切れた私に
怒号を飛ばしたのがラオウ勝也だと
分かった瞬間、虎川への怒りが
勝也へ恐怖へ変わったのはまるで刹那

怒りに任せて気が大きくなり、
ガンを垂れたことを激しく後悔したが、
もう既に時は遅し。

勝也の鋭い眼光は、私を真っ直ぐ捉え、

「おい!愛鳥。
 何やその目は!こっち来いや!」

と私をボコボコにする気満々であった。

私は泣きそうになり声を奮わし

「す、す、す、すみません。」

と言っても、ラオウ勝也の怒りは収まらず

「お前、調子に乗るなやあああ!
 俺等の前で喧嘩しやがって、
 ええ度胸しとーやないか!

 それに、さっきの目は何や!
 お前、俺にも喧嘩売りやがって!
 しばいたるから、こっち来いや!」

と万事休す。
私は観念し、恐る恐る立ち上がろうと
した時、

「待って!」

と虎川は優しく微笑みながら言って、
私を制し、立ち上がろうとする私の肩に
手を置いて立ち上がり、代わりに、虎川が
勝也のところに行った。

そして、虎川は、恐怖で泣きそうになっている
私とは対照的に、覚悟を決めた真剣な表情

「勝也さん、ごめんなさい。
 愛鳥を怒らせた僕が悪いので、
 愛鳥ではなく、僕を殴ってください。
 
 僕たち新入寮生を歓迎する為に、
 どれだけの時間を費やされたことか。

 考えに考え抜いた企画
 一日一日最高のものにするための準備
 絶対に成功してやるんだという気概
 
 上回生の皆さんが、この新歓祭に対して
 どれだけの想いが込められているのか、
 計り知れないです。

 僕はそんな上回生の皆さんの気持ちを
 踏みにじることをしてしまいました。

 許してくださいとは言いません。
 ただ、愛鳥を怒らせたのは僕の責任です。
 だから、僕を殴ってください。
 お願いします。」

と言った。

さっきまで怒り狂っていた勝也であったが、
真剣な虎川を見て、徐々に正気を取り戻して
いき、生き生きとした表情へと変わっていった。
そして、勝也が、

「虎川、お前のその度胸、潔さ、仲間想い
 ところ、嫌いじゃねえぞ。
 許してやるから、元のところに戻ってくれ。
 お前の一発芸、期待しているからな。」

と虎川に言った。
それを聞いた虎川は、

「勝也さん、ありがとうございます。
 一発芸、頑張りますので、
 よろしくお願いします。」

と言うと、ラオウ勝也はまさかの言葉を返した。

「虎川。逆だ!
 礼を言うのは俺等の方だ。
 俺等の気持ち分かってくれて
 ありがとな。」

自分のことしか考えていない臆病で情けない私は
「殴られずに済んで、助かった。」
と思うと同時に、あの暴力を振るう為に生まれて
きたようなラオウ勝也が、なんと感謝の言葉を
言うなんて、意外過ぎて驚いた。

そして驚いたのはもう一つ。虎川のことだ。

虎川は、勝也とは対照的で中性的な顔をしており
か弱い感じ
がするが、その見た目とは裏腹に、
先ほど勝也が言ったとおり、度胸、潔さ、
仲間想い
なところがあり、心は誰よりも漢だ。

そんな驚いてばかりの私ではあったが、
私には驚いている暇はない。
その後、勝也が、新入寮生に対して

「お前等、いつまでビビッとんじゃ!
 泣くなこらあああ!
 
 さっき虎川が俺に言ったことお前等
 言ってみろや!

 虎川はな、自分の身を挺してでも
 仲間を助けたり、祭でお前等を歓迎する
 俺等にも感謝の言葉を伝えたりしてや。

 それに比べてお前等は何しとんじゃ!
 己のことばっかり考えてんじゃねえぞ!
 
 この一発芸やって考える時間あったん
 やろうが!
 しっかりやらんかいやああああああ!」

檄を飛ばした。

トップバッターの新入寮生を除き、
私たちは、まだ地獄の一発芸を終えていない。
この続きは、次回の物語で話していく。

3.今回の学び

今回は虎川の情の深さに着眼する。
虎川が勝也に言った。

「勝也さん、ごめんなさい。
 愛鳥を怒らせた僕が悪いので、
 愛鳥ではなく、僕を殴ってください。
 
 僕たち新入寮生を歓迎する為に、
 どれだけの時間を費やされたことか。

 考えに考え抜いた企画
 一日一日最高のものにするための準備
 絶対に成功してやるんだという気概
 
 上回生の皆さんが、この新歓祭に対して
 どれだけの想いが込められているのか、
 計り知れないです。

 僕はそんな上回生の皆さんの気持ちを
 踏みにじることをしてしまいました。

 許してくださいとは言いません。
 ただ、愛鳥を怒らせたのは僕の責任です。
 だから、僕を殴ってください。
 お願いします。」

の言葉に対して、当時の勝也は、

「虎川、お前のその度胸、潔さ、仲間想いな
 ところ、嫌いじゃねえぞ。
 許してやるから、元のところに戻ってくれ。
 お前の一発芸、期待しているからな。」

「虎川。逆だ!
 礼を言うのは俺等の方だ。
 俺等の気持ち分かってくれて
 ありがとな。」

「虎川はな、自分の身を挺してでも
 仲間を助けたり、祭でお前等を歓迎する
 俺等にも感謝の言葉を伝えたりしてや。」

上回生の威厳を保つような言い方をしたが、
一発芸が終わった際に、勝也に改めて聞くと

『震えるぐらい嬉しくて泣きそうになった。』

とのことだった。

何がそんなに嬉しかったかというと、
勝也にも新入寮生の時があり、その時は、
私たちと同じように

「一発芸なんてできねえよ!
 嫌だ!地獄だ!逃げ出したい!」

と自分のことしか考えていなかったが、
そんな極限状態にいるにも関わらず
虎川は、常に相手目線であり、
常に相手を思いやり、感謝の気持ちを
伝えようとし、
そんな虎川に対して
情の深さを感じとったことであった。

この虎川のマインドは、普段の仕事においても
大切
である。

突発的な出来事で動揺してしまい、過ちを犯して
しまうことだってあるかもしれない。
上司のパワハラがエスカレートし、平常心を
保てないことだってあるかもしれない。

だからといって、相手に対して迷惑をかけても
仕方がない、と思うのは絶対にダメ。

どんな状況に立たされたとしても、
虎川のように、常に相手目線で物事を考え、
思いやりのある行動
をとっていきたいものだ。

~第7話完~

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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