人生初。

入院した。が、もう退院した。

つい先日のこと。
会社から図書カードをもらった。「なんですかこれ」と聞いたところ、保険証を1年間使わなかったで賞とのこだった。嬉しい〜ラッキ〜と思っていた矢先、頭痛と吐気で苦しみながら、来年は貰えんなぁ…と冷静に考えていたのが昨日の14:00頃。

出張先で起きた、突然の体調不良。
頭痛持ちで、寝不足やストレス、飲酒に悪天候と様々な状況で頭痛を発症しがちだった。
今週から1ヶ月、平日はホテル暮らしで出張の予定だった。枕が変わると寝れないタイプの典型で、月曜日から早速寝不足になった。加えて、先月から怒涛の忙しさで、先週はなかなかの残業続きだった。それなのに土日は泊まりでお笑い観劇。これはこれでめちゃめちゃ楽しかったのでまた後日書こうと思う。
至ってストレスを溜めやすい性格なこともあり、恐らく身体が限界に近かったのだろう。水曜日の朝、身体に異変を感じた。頭が重く、クラクラする。後頭部に鈍痛。天気もあまりよくないし、寝不足だし、枕の高さが合わないし、まあ仕方ない、これくらいの頭痛なら薬でどうにかなるだろう。頭痛薬と栄養ドリンク、2リットルの水を買って仕事に向かった。

薬を飲んだ。普段なら30分もすればよくなる頭痛がこれっぽっちも良くならない。むしろ痛みが増していく。頭痛からくる吐気で座っていることもままならなくなった。これはさすがにやばい。
車に戻り、すぐさま上司に連絡した。
「きゅ、救急車とか呼んだら、大事になりますよね…」
こんなときにまで世間体と会社への迷惑を考えてしまうのは、もはやこっちの方が病気なのでは？と自分で自分が情けなくなった。

それから30分程したら近くの事務所にいた社員が迎えに来てくれて、近くの病院の救急に駆け込んでくれた。
痛みからくる冷や汗と酷くなる吐気、歩くのも辛く、車椅子でベッドまで運ばれた。人生初車椅子。
診察で何を訊かれたかはあまり覚えてない。頭のレントゲンを撮ると言われ、専用ベッドに仰向けになった瞬間がマジで嘔吐する5秒前だった。「気持ち悪い、頭痛い、吐きそう」たぶんこれしか言っていなかった。
かなり強めな薬(らしい)を5種類飲んでようやく頭痛が治まった。来院してからかれこれ3時間経過していた。
検査をしている間、看護師さんたちに「大丈夫？」と何度も聞かれた。大丈夫じゃなかったので申し訳ない気持ちになりながら「気持ち悪いです」としか返せなかった。
この歳になって、たくさんの大人たちに心配され、会社や家族に迷惑と心配をかけていると思ったら情けなくて涙が止まらなかった。
念の為、検査入院ということになり、採血とMRIも撮った。MRIて何？と思っていたが、そんなことより早くベッドで寝たかった。

それから病室に移動したが、仕事で普段持ち歩いているものしか持ち合わせておらず、携帯の充電器くらい持ってこればよかったと心の底から思った。色々と入院に関する書類にサインした。
食事が食べられなかったので、点滴をしてもらった。ドラマとかでよく見る、鉄の棒に、水分が入っている袋が引っかかっているやつだ。少しテンションが上がって写真を撮った。
しかし、トイレに行くにもコンビニへ水を買いに行くにもこいつを連れて行かなければいけなくて煩わしいったらありゃしない。一瞬でテンサゲである。

結局、これといった原因は分からなかったが、5種類の薬のうち、神経痛の薬が効いたっぽいらしかった。神経痛って何？である。私の頭痛は偏頭痛とかそういうのではないということ、なのかもしれないらしい。

本日、無事に退院した。割とあっさりだった。
まだ体調はそれほど良くはないが悪くはない。入院費はまあこんなもんか、というくらいだった。安くはない。安くはない。

これまで自分は健康だと思って生きてきた。
病院にもそれほどお世話になった記憶はない。
初めての入院で病院という場所の有り難さを感じると同時に、働いているたくさんの医療関係者の皆さんに感謝の気持ちでいっぱいである。今回、軽く10人以上の方々が代わる代わる色々な処置、処方をしてくださった。皆さん、本当にありがとうございました。

大袈裟かもしれないが、死ななくてよかったと思った。まだまだ楽しいことがたくさん待っているはずだからだ。もう購入済みのチケットもあるし、今日もオンラインの配信がある。YouTubeだって全部観れていない。
オタクをするにあたり「後悔しないように生きる」をモットーにしているが、このまま死んでいたら後悔するどころか成仏できなさそうだと思った。

毎日、仕事も生活も、忙しさにかまけて雑になっていたなと感じる。
丁寧に生きること、周りの人や環境に感謝すること、後悔しないオタク活動を、もう一度胸に刻んで生きていこうと思う。

みなさん、体調には気を付けてお過ごしください。